ヒトパピローマウイルス(HPV)は、さまざまな種類のがんの原因となることが知られています。特に「高リスク型」HPV感染が長期間続く場合、がんの発生に関与する可能性が高まります。以下は、HPV感染が関連する主要ながんの種類です:
1. 子宮頸がん
- HPV関連のがんで最も一般的です。ほぼすべての子宮頸がんは、高リスク型HPV感染が原因とされています。特にHPV16型とHPV18型が、子宮頸がんの大部分を引き起こします。
2. 外陰がん
- 女性の外陰部(外性器)に発生するがんで、HPV感染が原因の約50%の外陰がんが報告されています。特にHPV16型が関連しています。
3. 膣がん
- 膣に発生するがんで、HPV感染が原因となるケースが多く、特にHPV16型がリスク要因となります。
4. 陰茎がん
- 男性の陰茎に発生するがんで、HPV感染が原因となることがあります。特に、包茎や衛生管理が不十分な場合にリスクが高まります。
5. 肛門がん
- 男女ともに影響を受けるがんで、HPV感染が約90%の肛門がんの原因とされています。特にHPV16型が多く関連しています。
6. 中咽頭がん
- 口腔内や喉のがんで、特に扁桃や舌の根元に発生します。HPV感染はこのがんの主な原因の1つで、特にHPV16型が関連しています。口腔性行為によって感染が広がることがあります。
これらのがんは、HPV感染によって引き起こされるリスクがあるため、HPVワクチンの接種や定期的な検査が予防において重要です。