胸腺がん 53歳 男性 胸腺がんステージⅣの患者さま。抗がん剤+プレシジョン免疫療法でがんの縮小と、腫瘍マーカーの改善がみられました。 診断名:胸腺がん、胸膜播種 経過: 胸の痛みがあり、健康診断で精査したところ、胸腺がんのステージⅣと診断されました。同年に抗がん剤治療(カルボプラチン+アブラキサン)を開始。4クール行い、がんの縮小がみられたため経過観察。 その後、腫瘍の増大がみられたため治験に参加。3年間抗がん剤のレンバチニブ内服するも、血液検査結果の悪化・胸水が認められたため治験終了となりました。 抗がん剤(カルボプラチン+アブラキサン)を再開し、続けてプレシジョン免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)を開始。CTの結果、がんの縮小がみられたため、半年間は抗がん剤をせず経過観察となりました。 その後、病状は安定していましたが、CT結果にてやや腫瘍は増大傾向と診断されたため、抗がん剤(シスプラチン+カルセド)に変更。 現在CTの結果、がんは縮小、また腫瘍マーカーのSCCも低下しており、元気に外来に通院されています。 腫瘍マーカー:SCCが低下 治療期間・回数: 樹状細胞ワクチン療法(4ヶ月・7回投与) 費用: 樹状細胞ワクチン療法(約280万円/セット(7回)) 副作用・リスク: プレシジョン免疫療法の副作用は基本的にほとんど認められることはありませんが、未知の副作用等が起こる可能性は否定できません。以下に、可能性のある副作用等についてお示しいたします。 樹状細胞ワクチン療法) 成分採血時:めまい、吐き気(迷走神経反射)、口の周り・手足のしびれ等 細胞培養時:培養時の細菌等の汚染等 ワクチン接種時:注射部位の発赤、皮疹、発熱