無料医療相談

FREE CONSULTATION

TOP コラム 癌における完治や完全寛解とは?再発予防のケア方法も解説

投稿日:2026.1.29/更新日:2026.1.29

癌における完治や完全寛解とは?再発予防のケア方法も解説

癌の治療を受けた後、「完治したのか」「再発はしないだろうか」という不安があるでしょう。癌における「完治」には明確な定義があります。

本記事では、癌における「完治」や「完全寛解」の意味、癌の再発を予防する方法などについて詳しく解説します。

癌における「完治」とは

癌の治療が終わった後、「完治」という言葉がよく使われますが、実際にどのような状態を指すのでしょうか。また、「寛解」との違いはどこにあるのでしょうか。癌治療においては、これらの用語は非常に大切になります。まずは、完治と寛解の意味や、それぞれの状態がどのように異なるのかを詳しく解説していきます。

完治とはどのような状態を指すのか

癌における「完治」とは、治療によって体内から癌を取り除くことができ、一定期間再発が見られない状態を指します。一般的に、手術で癌組織を完全に切除できた場合や、治療後5年間再発がなかった場合に完治したとみなされることが一般的です。

ただし、乳癌など一部の癌では、5年以上経過してから再発する可能性もあるため、10年間の経過観察が必要とされています。

完治という判断には、時間が重要になります。治療直後に癌が見えなくなっても、すぐに完治とは言えません。なぜなら、検査では発見できないような小さな癌細胞が体内に残っている可能性があるからです。そのため、治療後も定期的な検査を受けながら、再発がないことを確認していくことが大切になります。

完治と寛解の違い

寛解とは、治療によって癌による症状が軽くなったり消失したりしている状態のことです。検査で癌が確認できなくなった状態を「完全寛解」、癌の大きさが一定以下に縮小した状態を「部分寛解」と呼びます。

完治と寛解の大きな違いは、癌が戻ってくる可能性への考え方にあります。寛解は一時的に症状が抑えられている状態であり、再発の可能性が残っています。一方、完治は長期間の経過観察を経て、再発のリスクが極めて低くなったと判断された状態です。

特に血液の癌である白血病などでは、骨髄中の癌細胞が一定の割合以下に抑えられた状態を「寛解」として、その状態を維持することが治療の目標になります。寛解後も継続的な治療や経過観察を行い、病気と向き合っていくことが重要です。

癌治療と完治の可能性

癌治療の技術が年々進歩していることで、多くの癌が治る時代になってきました。しかし、癌の種類やステージによって治療の難しさや完治の可能性は大きく異なります。ここでは、比較的治りやすい癌の特徴や、手術・化学療法・放射線治療といった主な治療方法と完治の関係、そして再発リスクがある場合の治療計画について詳しく解説していきます。

治りやすい癌

現在、癌は10人に6〜7人は治る時代になっています。しかし、癌の種類や発見時のステージによって治りやすさは大きく異なります。

早期に発見された癌ほど治りやすく、ステージ1の段階で見つかった場合の5年生存率は、乳癌や大腸癌では90%以上、前立腺癌ではほぼ100%といわれています。また、喉頭癌の1期や2期、腎臓癌の1期なども90%を超える高い生存率を示しています。

一方で、膵臓癌は早期発見が難しく、ステージ1でも5年生存率が40%台にとどまるなど、治療が困難な癌といわれています。癌の治りやすさには、進行の速さ、悪性度、再発しやすさといった要素が関係しており、早期発見が何よりも重要となります。

主な治療方法と完治の関係:手術、化学療法、放射線治療

手術療法と放射線治療は、癌が発生した部位に対する局所療法であり、単独で癌を完治させることができる治療法です。手術療法の最大の利点は、完全に切除できれば体内から癌を消すことができる点で、最も直接的かつ根治性の高い治療法とされています。

化学療法(抗がん剤治療)は、癌の進行を抑えたり、体の症状を和らげることを目的として行われます。全身に作用するため、転移した癌や、目に見えない微小な癌細胞を攻撃することができます。

実際の治療では、これらの治療法を組み合わせる「集学的治療」が行われることが多くあります。例えば、手術で主な癌組織を取り除いた後、残存する微小な癌細胞に対して化学療法を行うことで、再発リスクを低減することができます。治療方法の選択は、癌の種類やステージ、患者さまの状態をみながら決めていきます。

再発のリスクがある場合の治療計画

癌の再発の多くは、初回治療後2年以内が多いといわれています。再発リスクが高いと判断された場合には、より詳細な治療計画が立てられます。

手術後に再発リスクが高いと判断される場合、再発予防を目的とし術後補助化学放射線療法が行われることがあります。これは、手術で切除した組織の検査結果に基づいて決定され、残存している可能性のある癌細胞を攻撃します。

多くの癌では術後5年間の経過観察が重要とされており、この期間を無事に過ごすことができれば、その後の再発率は大きく低下します。

再発予防の重要性とケア方法

癌治療が終わった後、再発を完全に防ぐことは難しいですが、生活習慣を見直すことで、リスクを下げることは可能です。ここでは、再発がどのように起こるのかや、食事や運動といった生活習慣の改善方法、ストレス管理について詳しく解説します。

🔵再発リスクを理解する:どのように再発が起きるのか

再発とは、治療によって一度は縮小または消失した癌が、時間をかけて再び現れることです。画像診断では検出できないほど微小な癌細胞が体内に残る可能性があります。

癌細胞は血液やリンパ液の流れに乗って体内を移動します。手術や放射線治療などの局所療法は、目に見える癌をなくすには有効ですが、目に見えない癌細胞まで完全に取り除くことには限界があります。そのため、治療後も体内に残った微小な癌細胞が、時間とともに増殖して再発につながることがあるのです。

再発には、治療した場所の近くで起こる「局所再発」、リンパ節に起こる「領域再発」、そして離れた臓器に起こる「遠隔転移」があります。再発の形態や発生部位によって、その後の治療方針も変わってきます。そのため、定期的な検査によって早期に発見することが重要になります。

生活習慣改善による再発予防

癌の再発予防のためには、以下の5つの健康習慣を実践するのがおすすめです。

・禁煙

・節酒

・バランスの良い食事

・定期的な運動

・適正体重の維持

食事面では、野菜や果物を多く摂ることで抗酸化物質を取り入れ、魚介類や大豆製品でタンパク質を確保し、食物繊維で腸内環境を整えましょう。基本はタンパク質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維といった必須栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

運動については、継続的に体を動かすことが再発予防に有効であるとされています。例えば、癌治療後に定期的に運動する習慣を持つことで、再発リスクが低減したという報告もあります。

一般的な指針として「成人が肉体活動量を週150分以上(中等度強度)行うこと」が推奨されています。(参考:https://jaee.umin.jp/doc/WHO2020JPN.pdf

 

歩数や日常生活の活動量を意識し、“1日あたりの歩行数を増やす”こともおすすめです。たとえば「毎日8,000歩以上歩く」といった具体的な目標が、体を動かす習慣化につながります。

ストレス管理と精神的ケア

癌と診断されると、心に大きなストレスがかかり、不安や落ち込みといった感情が湧いてくるのは自然な反応です。しかし、ストレスが長く続くと、生活の質が低下するだけでなく、体調を悪化させることもあります。

 

心のケアを行うことは、日常生活の改善や痛みの軽減にもつながるとされています。
日常生活に支障が出たり、つらい状態が続いているときには、担当医や看護師、精神科医や心理士などに相談することが大切です。心をケアすることは、日常生活の改善や痛みの軽減にもつながります。

超早期検査の活用

近年では、いわゆる“癌の芽”の段階、つまり、画像検査や腫瘍マーカーではまだ捉えられないごく微小な癌細胞(MRD)を、血液などの体液から検出する「リキッドバイオプシー」技術が急速に発展しています。
この検査により、従来の人間ドックや画像診断よりも早い段階で“癌の芽”を見つけ、治療介入のタイミングを最適化できる可能性が高まっています。こうした概念は「先制医療」として注目されており、完治をめざす戦略の中核になりつつあります。

実際、固形腫瘍において血液中の遊離腫瘍DNAを用いたMRD検査が、再発リスクの予測や治療強化の判断に有用であることが、複数の研究でわかりました。
たとえば、Nature 誌および Nature Medicine 誌に掲載された研究では、術後にctDNAが陽性であった患者は再発率が著しく高く、陰性群では長期無再発生存率が有意に高いことが示されました(Nature Med 2020; 26: 1394–1403, PMC8582541など)。

この結果によって、MRD検査が“目に見えない癌”を捉える最前線技術であることを裏付けています。

つまり、完治を実現するための有用な手段として、治療後のフォローアップだけでなく、「癌になる前」「再発する前」の段階から介入する「先制医療」がとても重要です。

当グループでは、このリキッドバイオプシーによる超早期検査をいち早く導入し、癌の芽を早期に捉えて先手を打つ「先制医療」に率先して取り組んでいます。

まとめ

治療後に「完治」「完全寛解」という言葉を目にすることがありますが、それぞれ意味が異なります。検査で癌が消えても、長期的に再発がないように慎重に見守ることが「完治」につながると言えます。

また、再発予防としては、治療後も、検査・生活習慣・精神面でできることが多くあります。なかでも、運動を含む身体活動の継続はとても大切です。癌の種類やステージにより状況は異なりますが、患者さまご自身が主体となり、治療後も健康を維持する生活を送ることが、より良い未来につながっていきます。

当グループでは、ステージ1の早期がんからステージ4の進行がんまで、手術・抗がん剤・放射線治療といった積極的な治療によって寛解を実現した後、完治に向けた維持免疫療法や、日常生活で取り組むべき食事療法、リキッドバイオプシーなどを組み合わせた、具体的かつ統合的なアプローチを行っています。

治療による「延命」だけでなく、再発を防ぎ、完治を目指して「がんにならない体づくり」を実現する「標準治療からの卒業プラン」を、患者さま・ご家族さまと二人三脚で模索していきます。

患者さまの回復段階に合わせて体内環境を整え、自身の免疫力を高めることをサポートいたします。

がんと共に生きる時代ではなく、がんを乗り越え、再び自分らしい人生を取り戻す時代へ──。当グループは、その第一歩を共に歩みます。