2025.7.16
当院で長く治療を続けておられる脳腫瘍(膠芽腫)の患者様が、2025年8月に診断から5年の節目を迎えられます。
2020年8月に手術を受けられた際には「余命半年」との厳しい見通しが示されましたが、その後も抗がん剤と免疫療法を継続され、現在も経過観察を続けておられます。
当院で実施した樹状細胞ワクチン療法はすでに終了しておりますが、同療法により誘導されたキラーT細胞の働きをさらに高めるため、現在は免疫チェックポイント阻害剤を併用しながら、標準治療を継続しています。
ご子息様はお母様の治療に真摯に向き合い、私たちとともに血液データや画像所見を確認しながら、主治医とも緊密に連携を取りつつ、リハビリや今後の治療方針についても十分に時間をかけて話し合っておられます。
この5年間には、脳梗塞や大腿骨頸部骨折といった大きなご病気にも見舞われましたが、懸命なリハビリの結果、現在では階段の上り下りも可能になるなど、大きな前進が見られます。
今後の治療戦略については、ご年齢やQOLへの影響を十分に考慮しながら、ご家族とともに一歩一歩丁寧に道筋を描いてまいります。
https://youtu.be/br_ATGUgDgE?si=ZjtJ26PYEXvFzAmC