治療ラインナップ

樹状細胞ワクチン療法

プレシジョンクリニックグループの樹状細胞ワクチン療法は、東京大学医科学研究所発の細胞培養技術と大阪大学、北海道大学発の特許技術である人工抗原(WT1ペプチドなど)をベースにした、当院独自の製法によるがん特異的免疫療法です。その特徴は、体内でがんを殺傷するがん特異的キラーT細胞に加えてがん特異的ヘルパーT細胞を強力に活性化させることで、免疫力をさらに高めるような工夫がされています。プレシジョン免疫療法の樹状細胞ワクチン療法は、第5世代の樹状細胞ワクチン療法と進化を続けています。

活性化リンパ球(LAK)療法

プレシジョンクリニックのデータにおいて、樹状細胞ワクチン療法と活性化リンパ球を併用することで進行膵臓がんの患者さまの延命が期待できることがわかっています。 活性化リンパ球療法は、樹状細胞ワクチン療法との併用することで、体内で増幅したがん特異的キラーT細胞及びがん特異的ヘルパーT細胞をさらに増幅させて、治療効果を上げることができると考えられます。

ナチュラルキラー(NK)細胞療法

ナチュラルキラー(NK)細胞療法は、がんに対して優れた攻撃力を有するナチュラルキラー細胞を抽出し、大量に増幅して戻す治療法です。一回の治療で10~100億個のナチュラルキラー細胞で占められた細胞を体内に戻します。NK細胞はT細胞とは別の攻撃パターンをとるため、樹状細胞ワクチン療法や活性化リンパ球療法を補助するために使用する場合があります。

免疫チェックポイント阻害剤

プレシジョンクリニックグループが提供する免疫チェックポイント阻害剤は、樹状細胞ワクチン療法との併用効果を期待したものです。標準的な投与量に比較して、副作用がほとんど出ない量を用いています。樹状細胞ワクチン療法と併用することにより、がん患者さまの免疫抑制を解除して、がん特異的キラーT細胞およびがん特異的ヘルパーT細胞を介したがん特異的免疫反応を増強させます。当院のデータでは、同薬剤と樹状細胞ワクチン療法を併用することで、延命効果が期待できることがわかっています。

放射線療法

近年、放射線の照射量や回数を工夫し、放射線による免疫効果を期待した療法の研究が行われています。当グループでは10年前より、この取り組みを行ってきました。免疫的な観点から、放射線療法による抗腫瘍効果の増強のためには、腫瘍局所におけるがん特異的ヘルパーT細胞とがん特異的キラーT細胞の両者が重要であることがわかっており、プレシジョンクリニックグループでは、これらに対応した独自の樹状細胞ワクチン療法に取り組んでいます。放射線療法、樹状細胞ワクチン療法、免疫チェックポイント阻害剤を併用した複合がん特異的免疫療法を行うことによって、より理論的に、より効率的に抗腫瘍免疫反応を誘導し、がんを破壊します。