症例1)膀胱癌ステージ4の患者さま。抗がん剤の効果がなく、プレシジョン免疫療法を開始したところすべての転移が消失、腫瘍マーカーも正常化しました。

膀胱がん 70代 男性

膀胱癌ステージ4の患者さまで、手術後+BCG療法を受けたのち、1年後に再発(骨盤内リンパ節転移、腹膜播種+腹水、皮下転移)。
プレシジョン免疫療法を開始したところすべての転移は消失、腫瘍マーカーも正常化しました。

診断名:
膀胱癌術後、骨盤内リンパ節転移、腹膜播種+腹水、皮下転移

経過:
排尿痛から発見された膀胱癌の患者さまです。経尿道的膀胱腫瘍切除術+BCG膀胱内注入療法を受けて経過観察をしていましたが、翌年に再発。膀胱全摘+両側尿管皮膚瘻造設術を受けました。
術後に抗がん剤(GC療法)を開始するも、骨盤内リンパ節転移、腹膜播種、皮下転移が出現。急激な進行であったことから、予後は半年と宣告されました。
ご本人様、ご家族様の希望があり、プレシジョン免疫療法(活性化リンパ球療法+樹状細胞ワクチン療法)を開始。
免疫療法を開始して4ヶ月後には腹膜播種、リンパ節腫大、皮下転移巣は消失。腫瘍マーカーも治療3ヶ月後には正常値に戻りました。
免疫療法開始後3年間にわたり再発なく元気に過ごされております。

※この患者さまは、学会専門誌に一例報告として発表されました。

画像:
治療前にみられた腹膜播種、腹水、リンパ節腫大、皮下転移はすべて消失

治療期間・回数:
樹状細胞ワクチン療法(4ヶ月・7回投与、8回目以降は樹状細胞ワクチン療法のみ)
活性化リンパ球療法(4ヶ月・8回投与)

費用:
樹状細胞ワクチン療法(約280万円/セット(7回))
活性化リンパ球療法(約30万円/回)

副作用・リスク:
プレシジョン免疫療法の副作用は基本的にほとんど認められることはありませんが、未知の副作用等が起こる可能性は否定できません。以下に、可能性のある副作用等についてお示しいたします。 
 
樹状細胞ワクチン療法)
成分採血時:めまい、吐き気(迷走神経反射)、口の周り・手足のしびれ等
細胞培養時:培養時の細菌等の汚染等
ワクチン接種時:注射部位の発赤、皮疹、発熱
活性化リンパ球療法)
細胞培養時:培養時の細菌等の汚染等
点滴時:発熱