この症例のポイント
子宮体がん術後再発。後腹膜転移・多発リンパ節転移。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 診断・手術 | 2004年、子宮体がんと診断。子宮全摘+両側付属器切除。 |
| 再発 | 2009年11月、後腹膜・骨盤・左頸部にリンパ節転移。抗がん剤を開始。主治医から予後は1年半と説明。 |
| 抗がん剤中止 | 2010年4月、副作用のため抗がん剤を中止。 |
| 免疫療法 | 2010年7月、樹状細胞ワクチン療法を開始。同年10月、PET-CTで腹部のがんの集積が消失。 |
| 再々発と再治療 | 2015年4月、右尿管周囲のリンパ節転移が出現。抗がん剤を7月まで行い、再びがんが消失。 |
| 継続 | 2018年7月、樹状細胞ワクチン療法14回目を再開。2019年10月時点で無再発生存中。 |

当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押していきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。
本症例では、標準治療としての抗がん剤に、免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法を組み合わせています。抗がん剤を副作用で中止した後は、免疫療法が治療の「空白」を埋めました。
再発を繰り返すがんでは、そのたびに抗がん剤だけで対応すると体力が削られます。免疫を底支えしておくことで、再発時にも治療を続けやすくなります。
樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。本症例:樹状細胞ワクチン療法 4ヶ月・7回投与ののち、再発時に再開(通算14回以上)。
当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。
免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)では重い副作用が認められることはほとんどありません。主な副作用は以下のとおりです。
この症例は余命1年半と説明された状態から治療を始め、10年以上経過しています。全身状態によって行える治療は変わりますが、まず治療歴と検査結果をもとに検討します。同じ結果をお約束するものではありません。
あります。この症例は抗がん剤中止後に樹状細胞ワクチン療法を開始し、3ヵ月後にがんの集積が消失しました。免疫療法は副作用がほとんどないため、抗がん剤を続けられない方の選択肢になります。
受けられます。この症例では5年後の再発時に抗がん剤と樹状細胞ワクチン療法を再開し、再びがんが消失しました。樹状細胞ワクチンは保管した細胞を使って再開できる場合があります。
※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。
監修:矢﨑 雄一郎 医師
プレシジョンクリニック 東京院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 理事長 | 専門分野:一般外科・消化器外科
がんゲノム情報に基づく個別化医療と免疫療法を専門とし、標準治療と組み合わせた治療設計に取り組んでいます。著書『免疫力をあなどるな!』。