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TOP 用語集 肝臓がん

2024.4.12

肝臓がん

肝臓がんとは
原発性の肝臓がんは年間約4万人の方が発病し、3万5千人が亡くなっています。臓器別死亡者数では、男性では第3位、女性では第5位と、近年増加傾向にあるがんのひとつです。
肝臓がんの特徴は、8割以上の方が慢性ウィルス性肝炎(B型、C型など)や肝硬変をすでに患っていることです。肝切除後でも、ウィルス性肝炎などの影響で、3年以内に約7割の方で残った肝臓内に新たにがんが発生します。
ただし、小さいうちに再発を発見すれば、次の治療によってがんを消失させることも可能な場合があります。このため、治療後も定期的に血液検査や超音波検査・CT・MRIといった画像検査をお受けいただくことが重要です。

肝臓がんの治療
肝臓がんの治療法には、肝切除、肝移植、穿刺療法(ラジオ波焼灼療法(RFA)、経皮的エタノール注入(PEI)、経皮的マイクロ波凝固療法(PMCT))や肝動脈塞栓術(肝動脈化学塞栓療法(TACE)、肝動脈塞栓療法(TAE))があります。
がんが肝臓の一部に限局している場合に最も適した治療法は肝切除です。術前の検査では発見されなかった小さながんも、手術時に発見して同時に切除できる利点があります。
腫瘍の大きさが3cm以下、個数が3個以下といった場合には、切除ができなくても穿刺療法が非常に有効な治療法です。
切除も穿刺療法もできない方は、全肝臓がんの4割程度います。この場合は、肝機能に応じて肝動脈塞栓術などが考慮されます。
ただし4cmを超えるがんでは半数以上で肝臓内の血管などに目に見えないがん細胞が広がっており、肝動脈塞栓術の効果が不十分になりやすいと言われています。

薬物療法:
肝細胞がんの全身薬物療法では、分子標的薬による治療(分子標的治療)や免疫チェックポイント阻害薬による治療が標準治療です。肝切除や肝移植、穿刺局所療法、肝動脈化学塞栓療法(TACE)などが行えない進行性の肝細胞がんで、体の状態を表す指標の1つであるパフォーマンスステータスと肝臓の機能がともに良好なChild-Pugh分類Aの場合には、全身薬物療法を行います。

肝細胞がんが4個以上の場合などには、鼠径部あるいは肘や手首の動脈からカテーテルを入れ、血管造影しながら先端を肝動脈まで挿入し、細胞障害性抗がん薬を注入する肝動注化学療法(TAI)が行われることがあります。
(引用:がん情報サービス)