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免疫療法

投稿日:2026.8.1/更新日:2026.10.23

食道がん最新動向2026年7月|術後8割の復職データと新免疫療法など3点

この記事でわかること

  • 京都大学の調査で食道がんなどの術後18カ月時点の復職率が約8割と判明しました
  • 抗TIGIT抗体を含むSTAR-221第3相試験が進行食道胃接合部がんで進んでいます
  • 免疫療法中の予期せぬリンパ節変化について岡山大学などが実態を報告しました

食道がんの治療と仕事の両立を考えている方へ
体への負担を抑えた治療設計を、当院に相談してみませんか?

食道がんは治療後の食欲低下や体重減少が続きやすく、生活と仕事を保つ設計が欠かせません。
当院は食道がんに対して、樹状細胞ワクチン療法を内視鏡下の局所投与も含めて設計し、栄養療法で体力を支えながら進めます。
これまでの治療歴と検査結果をうかがったうえで、ひとつずつご説明します。ご相談は無料です。

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    食道がんと診断されたとき、治療そのものへの不安とともに、これまでの仕事や日常生活を維持できるのか心配される方が少なくありません。治療技術が進歩した現在、生存期間の延長だけでなく、治療後の生活の質や社会復帰が診療現場で強く意識されています。今月は手術後の就労実態や、新たな免疫療法の治験データ、そして免疫治療を安全に受けるための知見が報告されました。

    日々の治療選択や体調管理に役立つ最新情報をお届けします。

    食道がん手術後の復職率は約8割、食欲低下と体重減少が継続就労の障壁に

    食道がんや胃がんの手術を受けた患者さまの約8割が、術後18カ月までに職場復帰を果たしていることが京都大学の調査で明らかになりました。日本消化器外科学会の学術誌に掲載された本研究は、消化器がんの手術を受けた方々の長期的な就労状況を追跡した貴重なデータです。

    調査結果によれば、年齢や進行期だけでなく、術後に生じる食欲低下や体重減少が社会復帰を妨げる要因になっていました。食道切除術は消化管の構造を大きく変えるため、術後の栄養摂取不良やダンピング症候群に悩む方が多く見受けられます。

    外来でも患者さまから「体力が戻らず以前のように働けるか不安です」と相談を受ける場面が多々あります。プレシジョンクリニックグループでは、治療早期から栄養状態のモニタリングを行い、無理のない体力回復を支援しています。

    職場復帰を目指す際は、退職を急がず、傷病手当金や休職制度を活用しながら段階的に体を慣らしていく視点が欠かせません。食事の工夫や体重減少への対策については、主治医や管理栄養士に遠慮なく相談してください。

    抗TIGIT抗体併用のSTAR-221第3相試験、切除不能な食道胃接合部がんで進行中

    HER2陰性の切除不能な進行胃がんおよび食道胃接合部がん、食道腺がんを対象に、新たな免疫複合療法を検証するSTAR-221試験の進捗が国際学会ESMO-GI 2026で注目を集めました。

    この試験では、新規の抗TIGIT抗体であるdomvanalimabと抗PD-1抗体zimberelimab、化学療法の3剤併用療法を評価しています。従来の標準治療であるニボルマブと化学療法の併用群を対照として、全生存期間の優越性を直接比較する国際共同第3相臨床試験です。

    食道がんの薬物療法は、免疫チェックポイント阻害薬の登場により生存期間が向上してきました。しかし、単剤での効果には限界があり、異なる免疫抑制経路を同時に阻害する併用アプローチの開発が急務となっています。TIGITはがん細胞が免疫細胞の攻撃から逃れるシグナルの一つであり、PD-1と同時に遮断することで抗腫瘍免疫を活性化する狙いがあります。

    この治療法は将来の承認を目指す研究段階にあり、現行の標準治療として直ちに保険適用されるものではありません。それでも、既存の免疫療法で効果が不十分だった患者さまにとって、次世代の選択肢となる期待が寄せられています。臨床試験の適応や新薬の治験状況について興味がある方は、担当の腫瘍内科医へ現状を確認してみるとよいでしょう。

    免疫療法中に潜むリンパ系変化、岡山大学などが安全管理の注意点を報告

    食道がん治療で広く使用されている免疫チェックポイント阻害薬の投与中に、潜在していた悪性リンパ腫が顕在化する事例があることを岡山大学や愛媛県立中央病院などの研究チームが発表しました。

    抗PD-1抗体などの免疫療法は、体内の免疫細胞を再活性化してがん細胞を攻撃させる新しい治療手段です。一方で、免疫の働きが活発になることで、これまでは静止状態にあった別の異常リンパ球が刺激を受け、リンパ節の腫大などを引き起こす現象が稀に確認されました。

    当グループでも患者さまから「首や脇のリンパ節が腫れてきたが転移だろうか」と不安の声をいただくことがあります。免疫療法中のリンパ節腫大は、がんの進行だけでなく、免疫関連の炎症反応や別のリンパ球増殖が原因である可能性も考慮しなければなりません。

    治療中に新たなしこりや発熱などの異変を感じた際は、自己判断で放置せず、速やかに主治医へ伝えることが的確な診断につながります。組織生検や詳細な画像検査を組み合わせることで、病態に応じた安全な治療継続が可能になります。

    当院の実例

    高齢・片肺のため抗がん剤が使えなかった食道がんに、樹状細胞ワクチン療法のみで原発巣が縮小し食欲が改善した80代男性

    12年前の肺がん手術で片肺となり、胸部への照射歴もあるため標準治療ができませんでした。内視鏡で腫瘍局所へ樹状細胞を4回注入し、その後は皮内接種を継続。治療後、食道がんの原発巣は縮小し、食欲も改善しました。体への負担が小さい治療で「食べられる」状態を取り戻した一例です。

    症例の詳細を見る →

    ※個別の症例であり、治療効果には個人差があります。同じ結果をお約束するものではありません。

    まとめ

    2026年7月は、食道がんの外科手術後の生活を支えるエビデンスから、腫瘍微小環境を標的とした新規治療の開発、安全な薬物療法の管理まで多角的な知見が共有されました。食道癌の治療成績向上には、標準治療の着実な実施に加え、がん組織のゲノム解析を通じた個別の病態把握が重要になります。

    プレシジョンクリニックグループが創業以来最も取り組んでいるがん種の一つが食道がんであり、当グループでは遺伝子解析と免疫プロファイリングを統合した個別化医療の実績を積み上げています。術後の体調管理から進行期の治療選択まで、ご自身に最適な治療方針についてお悩みの際はいつでも当グループにご相談ください。

    食道がんの治療と仕事の両立を考えている方へ
    体への負担を抑えた治療設計を、当院に相談してみませんか?

    食道がんは治療後の食欲低下や体重減少が続きやすく、生活と仕事を保つ設計が欠かせません。
    当院は食道がんに対して、樹状細胞ワクチン療法を内視鏡下の局所投与も含めて設計し、栄養療法で体力を支えながら進めます。
    これまでの治療歴と検査結果をうかがったうえで、ひとつずつご説明します。ご相談は無料です。

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      よくある質問

      食道がんの手術後、仕事に戻れますか?

      京都大学の調査では術後18か月時点で約8割が復職していました。復職の妨げになるのは食欲低下と体重減少で、栄養療法と体力づくりを早くから始めることが両立の鍵になります。

      抗TIGIT抗体の治験は食道がんでも受けられますか?

      STAR-221試験は切除不能な食道胃接合部がんなどを対象に進行中です。参加は施設と適格基準によるため、主治医に確認してください。当院では治験を待つ間の免疫療法の設計もご相談いただけます。

      免疫療法中のリンパ節の変化は、再発ですか?

      免疫療法中に反応性でリンパ節が腫れることがあり、再発と見分けがつきにくい場合があります。岡山大学などの報告のとおり、画像だけで判断せず経過や必要に応じた生検で確認します。

      参考にした記事

      監修:矢﨑 雄一郎 医師

      プレシジョンクリニック 東京院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 理事長 | 専門分野:一般外科・消化器外科

      がんゲノム情報に基づく個別化医療と免疫療法を専門とし、標準治療と組み合わせた治療設計に取り組んでいます。著書『免疫力をあなどるな!』。

      【免責事項】本記事は2026年7月に公表された公的機関の発表・査読論文・主要医学メディアの報道に基づいて作成しています。一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の患者さまへの診療を行うものではありません。記載した治療のなかには、国内の保険適用や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療方針は、主治医または専門医にご相談ください。
      【最終更新日】2026年9月9日

      監修医師:矢﨑 雄一郎医師

      監修医師

      矢﨑 雄一郎医師

      免疫療法・研究開発

      東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、東京大学医科学研究所で免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の開発に従事。現在はプレシジョンメディカルケア理事長として活躍中。専門分野は免疫療法及び消化器外科。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法の開発企業であるテラ株式会社の創業者。

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