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TOP コラム 免疫療法 医科学分野の国際学術雑誌「Cureus」に当グループの免疫療法の論文が掲載されました

免疫療法

2024.10.14

医科学分野の国際学術雑誌「Cureus」に当グループの免疫療法の論文が掲載されました

この度 (9/14/2024)、当プレシジョンクリニックグループが開発した革新的複合がん免疫療法[Innovative Combination Cancer Immunotherapy(iCCI)]によるがん治療成果が、医科学分野の国際学術雑誌「Cureus」に採択されました。10月にはPubMed Center (PMC) Indexingに掲載され、この成果が全世界に報告されます。また、Instagram, X, Linkedin, Twitter等のsocial mediaを通じてもその成果が配信される予定です。

Cureusは、主にCase reportからなるオンラインジャーナルでありますが、2024年のインパクトファクターは1.4で年々国際的評価が高くなってきている学術誌であります。本論文では、原発腫瘍と3個のリンパ節転移がんを伴う、手術不能なステージ4の進行性頭頸部がん(下咽頭扁平上皮がん)患者に対して、標準的な化学療法は施行せず、プレシジョンクリニックグループで開発した「放射線治療・免疫チェックポイント阻害剤・樹状細胞(DC)ワクチン」を組み合せた革新的複合がん免疫治療法(iCCI)を実施して完全寛解をもたらした症例を報告しています。この患者は治療後2年以上たった現在においても再発は確認されておりません。

本患者(68歳、男性)は、2022年4月、右頸部に2cmの原発腫瘍と3個のリンパ節転移がんを伴うがんが見つかり、ステージ4の手術不能な進行性下咽頭癌扁平上皮がんと診断されました。患者の希望により、標準的な抗がん剤は一切使用せず、本院で開発された「放射線療法、免疫チェックポイント阻害剤療法、樹状細胞(DC)がんワクチン療法」を併用した革新的複合がん免疫療法(iCCI)を実施しました。

免疫チェックポイント阻害剤としては低用量のPD-1/PDL-1阻害剤 (Nivolumab: オプジーボ)やCTLA-4/B7阻害剤 (Ipilimumab: ヤーボイ)を用いました。また、DCワクチンとしては、北大で開発されたヘルパーT細胞とキラーT細胞を同時に活性化できるがんペプチド (Helper/killer hybrid epitope long peptide: H/K-HELP)を本院で加工したDC にパルスして作製したDCワクチン(H/K-HELP-DCワクチン)を用いました。

このiCCI治療の詳細な作用機構は未だ不明でありますが、本治療に用いられた各々の治療法の利点を融合させて、免疫機能が強く抑制されているがん患者の生体内に、如何にして副作用を軽減させ、より強いがん特異的T細胞免疫を誘導、がん細胞を破壊し、がんの完全治癒を誘導するかを考えて開発されたものです。
5/10/2022〜7/29/2022までの期間にiCCI治療を進行性下咽頭癌扁平上皮がんの患者に施行した結果、8/18/2022の造影CTで原発腫瘍および3個のリンパ節転移がんが全て消滅していることが確認されました。Grade1の軽度な間質性肺炎は認められましたが、重度な副作用は認められていません。

本院が開発した「革新的複合がん免疫療法 (iCCI)」を進行性頭頸部がん患者に実施し、原発腫瘍のみならずリンパ節転移がんも完全消滅した画期的がん治療成果は、今後、末期進行性がん治療の新たな突破口になるものと考えています。プレシジョンクリニックグループは、科学的根拠に基づいた世界最先端のがん免疫治療を患者様に提供するために、スタッフ一同、日夜努力しております。がん治療において最も信頼されるパートナーとして、皆様の健康をサポートをして行きたいと考えております。
近々、ホームページに「革新的複合がん免疫療法」のさらに詳細な説明を掲載する予定ですので、是非、ご期待下さい。

【掲載論文】

A Complete Cure of Inoperable Stage IV Locally Advanced Hypopharyngeal Squamous Cell Carcinoma by An Innovative Combination Cancer Immunotherapy Consisting with Radiation, Immune Checkpoint Inhibitors and Dendritic Cell Vaccine.  Takanori Iwasaki, Yuichiro Yazaki, Tomohiro Myojo, Takashi Masuko, Takashi Nishimura, Cureus in press 2024.

DOI: 10.7759/cureus.69429

日本語訳タイトル:放射線、免疫チェックポイント阻害剤および樹状細胞ワクチンからなる革新的複合がん免疫治療による手術不能なステージ4局所進行型下咽頭扁平上皮がんの完全寛解

 

【監修者】矢﨑 雄一郎

東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、現在はプレシジョンクリニック神戸院長として活躍中。専門分野は一般外科及び消化器外科。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法の開発企業であるテラ株式会社の創業者。

略歴:

1996/3

東海大学医学部卒業

1996/4

東海大学附属病院消化器外科勤務

2000/11

遺伝子解析企業ヒュービットジェノミクス株式会社入社

2003/4

東京大学医科学研究所 細胞プロセッシング寄附研究部門研究員

2004/6

テラ株式会社設立 代表取締役社長

2010/1

株式会社アドバンスト・メディカル・ケア 取締役

2012/3

テラ株式会社代表取締役社長 社長執行役員

2013/3

テラ株式会社代表取締役社長

2013/5

タイタン株式会社 取締役(現任)

2014/1

テラファーマ株式会社 代表取締役社長

2014/2

株式会社オールジーン 代表取締役社長

2014/8

テラ少額短期保険株式会社 取締役会長

2015/12

株式会社オールジーン 取締役

2016/6

株式会社オールジーン 代表取締役社長

2016/10

テラファーマ株式会社 代表取締役会長

2017/3

テラ株式会社代表取締役社長CEO

2019/4

医療法人社団プレシジョンメディカルケア理事

2019/10

プレシジョンクリニック神戸院長

専門分野:
一般外科・消化器外科

著書:
著書『免疫力をあなどるな!』

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