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TOP コラム 膵臓がん(膵臓癌)のハイボリュームセンター

2024.10.29

膵臓がん(膵臓癌)のハイボリュームセンター

膵臓がんの治療において「ハイボリュームセンター」とは、年間の手術件数や治療件数が多い医療機関のことを指します。ハイボリュームセンターは、膵臓がんの診断や治療において非常に豊富な経験を持つため、通常の医療機関に比べて治療成績が良好であることが知られています。特に膵臓がんのように難治性のがんにおいては、専門的なチームや最新の医療技術、複雑な手術が可能な施設があることが重要です。

膵臓がん治療で世界的に評価の高いハイボリュームセンターの一例として、以下のような病院が挙げられます:

  1. メイヨー・クリニック(Mayo Clinic) – アメリカメイヨー・クリニックは、膵臓がんの手術、化学療法、放射線療法、そして臨床試験の実施において世界トップレベルの施設です。特に複雑な膵頭十二指腸切除術(Whipple手術)で知られています。膵臓がん治療の新しい技術や治療法に積極的に取り組んでおり、個別化医療も導入しています。
  2. MDアンダーソンがんセンター(MD Anderson Cancer Center) – アメリカ膵臓がんの治療におけるハイボリュームセンターであり、手術だけでなく、精密放射線治療や免疫療法、分子標的薬の使用にも力を入れています。また、多くの臨床試験が行われているため、新しい治療法へのアクセスも可能です。
  3. メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター(Memorial Sloan Kettering Cancer Center) – アメリカ手術、化学療法、免疫療法、放射線治療の全領域において卓越した治療を提供しています。膵臓がん治療に関する最新の研究が行われており、長年にわたって高い治療成績を挙げています。
  4. チャリティ病院(Charité University Hospital) – ドイツ欧州でもトップクラスの膵臓がん治療施設として知られています。高度な手術技術に加え、先進的な放射線治療や化学療法を提供しており、ヨーロッパにおける膵臓がん治療のハブとなっています。

これらのハイボリュームセンターでは、通常、膵臓がんの診断から治療、術後のケアまで、専門的なチームアプローチが採用されており、個々の患者に合わせた最適な治療プランを提供します。また、臨床試験への参加機会や最新の治療法が利用できる点も特徴です。

日本では、国立がん研究センター東病院や慶應義塾大学病院などが膵臓がんの治療においてハイボリュームセンターとされています。これらの施設では、手術や化学療法、放射線療法だけでなく、精密な診断と個別化治療が行われています。

 

【監修者】矢﨑 雄一郎

東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、現在はプレシジョンクリニック神戸院長として活躍中。専門分野は一般外科及び消化器外科。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法の開発企業であるテラ株式会社の創業者。

略歴:

1996/3

東海大学医学部卒業

1996/4

東海大学附属病院消化器外科勤務

2000/11

遺伝子解析企業ヒュービットジェノミクス株式会社入社

2003/4

東京大学医科学研究所 細胞プロセッシング寄附研究部門研究員

2004/6

テラ株式会社設立 代表取締役社長

2010/1

株式会社アドバンスト・メディカル・ケア 取締役

2012/3

テラ株式会社代表取締役社長 社長執行役員

2013/3

テラ株式会社代表取締役社長

2013/5

タイタン株式会社 取締役(現任)

2014/1

テラファーマ株式会社 代表取締役社長

2014/2

株式会社オールジーン 代表取締役社長

2014/8

テラ少額短期保険株式会社 取締役会長

2015/12

株式会社オールジーン 取締役

2016/6

株式会社オールジーン 代表取締役社長

2016/10

テラファーマ株式会社 代表取締役会長

2017/3

テラ株式会社代表取締役社長CEO

2019/4

医療法人社団プレシジョンメディカルケア理事

2019/10

プレシジョンクリニック神戸院長

専門分野:
一般外科・消化器外科

著書:
著書『免疫力をあなどるな!』