2024.4.12
ケトン食は、糖質制限食をさらに厳しくした食事療法です。動物試験では、既にケトン体を高値にすることでがん細胞の抑制効果が確認されています。ケトン食はもともとは、難治性小児てんかんの治療食で、1920代から欧米や日本で実施されていました。海外においても「コクランライブラリー 2010年版」「英国立医療技術評価機構・2011年版」に、小児てんかんの治療食として正式採用されており、またアイオワ大学+NIH(米国国立衛生研究所)」では、同様のケトン食研究が非小細胞肺がんⅣ期を対象に、2011年8月から開始されています。一方、国内においては、第53回日本癌治療学会学術集会で「肺癌患者におけるケトン食の有用性と安全性についての検討」と題して、大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄附講座萩原圭祐教授らの発表で、2013年の肺腺癌Ⅳ期の患者様に対する臨床研究で、2症例に寛解、1症例は胸膜播種はあるものの長期間の進行停止、2症例は進行という研究成果を発表をされています。ケトン食は動物だけでなくヒトのがんに対して一定の効果が期待できるようです。