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TOP 用語集 ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)

2024.10.28

ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)

ヤーボイ(Yervoy、一般名:イピリムマブ)は、免疫チェックポイント阻害薬に分類される抗CTLA-4抗体薬で、がん治療において主に悪性黒色腫(メラノーマ)や腎細胞がんなどの治療に使用されます。ヤーボイは、CTLA-4という免疫抑制分子をブロックすることでT細胞の活性化を促し、がん細胞に対する免疫反応を高めることで、がんの進行を抑制します。

ヤーボイの特徴と効果

  1. CTLA-4経路を標的:CTLA-4はT細胞上に存在する免疫抑制分子で、T細胞の過剰な活性化を抑制する役割を持っています。ヤーボイはCTLA-4に結合し、その働きを抑制することで、T細胞の活性化を促進し、がん細胞に対する攻撃を強化します。
  2. 併用療法での効果:ヤーボイはオプジーボ(ニボルマブ)などの他の免疫チェックポイント阻害薬と併用することで、さらに高い治療効果を発揮することが確認されています。この併用により、進行がんの患者においても長期的な生存効果が期待されます。
  3. 高い治療効果:特に進行悪性黒色腫や腎細胞がんで、従来の治療法に対して優れた治療効果を示しており、再発や転移のある患者に対しても効果があるとされています。

副作用

ヤーボイの主な副作用には、免疫関連の副作用(大腸炎、肝炎、皮膚炎、内分泌障害など)が含まれます。これらの副作用は、免疫系の過剰な活性化によって引き起こされるため、治療中は副作用の早期発見と適切な管理が重要です。多くの場合、ステロイド薬で対応することが可能ですが、重篤な場合には治療の一時中断や中止が必要となることもあります。

承認と使用状況

ヤーボイは、アメリカFDAや日本の厚生労働省などで悪性黒色腫や腎細胞がんをはじめとするがん治療薬として承認されています。特に、オプジーボとの併用療法は進行がんに対する新たな治療選択肢として注目されています。