2024.4.12
温熱療法は、がん細胞が正常細胞と比べて熱に弱いという性質を利用し、がんの局所に電磁波等を当てるなどして熱を加え、がん細胞を死滅させようとするがん治療法です。
がん細胞が正常細胞よりも熱に弱いことを利用した治療ですが、体も適度に温まり、免疫力を高めます。樹状細胞についてはその働きを促進し、がん細胞の認識力を高めると報告されています。
免疫力を保ちながらがんを狙い撃ちするという、当グループのがん治療戦略に合致する治療法です。また温熱療法と抗がん剤治療の併用でもよい治療成績が報告されています。 歴史は古く、1960年代から本格的な研究がはじめられました。 温熱療法には全身温熱療法という全身を加温する方法と、 局所温熱療法というがんの周辺を加温する方法があります。 一般的には、局所温熱療法がよく使用される方法で、 マイクロ波や電磁波を用いた装置でがんの周辺を温めます。
国内では装置の普及が進み、全国の多くの病院に導入されています。1996年4月から、それまで限定的であった保険も全面適用となりました。 副作用も少なく、免疫療法と併用することにより、より効果が期待できます。