用語集 DICTIONARY

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肺がん

肺がんの特徴
肺がんは、日本人におけるがんによる死亡数で常に上位(1~3位)となっています。罹患率、死亡率ともに男性が女性を3~4倍上回っており、また性別に関係なく40代後半から増加し始めます。
肺がんは組織型の違いにより、大きく「小細胞がん」と「非小細胞がん」に分けられます。「非小細胞がん」はさらに「腺がん」「扁平上皮がん」「大細胞がん」に分けられます。
肺がんのリスク要因として筆頭にあげられる「喫煙」は、主に小細胞がんや扁平上皮がんのリスクを高めることが知られています。一方、女性の非喫煙者には腺がんの発症が多いことも分かってきていますが、その原因はまだ明らかになっていません。

肺がんの治療
肺がんの治療方針は、がんの型や場所、広がり具合、進行度(転移の有無など)などを総合して検討されます。小細胞がんは基本的に抗がん剤が治療の中心となり、状況に応じて放射線治療も検討されます。手術はごく早期の場合のみで肺がんが見つかった約5人に1人が適応となります。非小細胞がんは早期のうちは手術が第一選択となり、放射線や術後化学療法(抗がん剤)も状況に応じて検討されますが、転移が認められる場合は、抗がん剤が第一選択になったり、手術と抗がん剤の組み合わせが検討されたりします。

期待されている治療法のひとつに、免疫チェックポイント阻害剤があります。免疫チェックポイント阻害剤は、これまでの抗がん剤とは異なる免疫に関連した副作用(irAE)があります。とはいえ、これまでの抗がん剤の副作用とは異なり、だいぶ患者さまの負担は軽減されるようになりました。免疫療法が、広くがんに効果がるということが一般的のドクターにも認識されるきっかけとなった薬剤といえます。