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TOP 用語集 Oncotype DX

2024.10.17

Oncotype DX

Oncotype DXは、乳がん患者における再発リスクを評価するためのゲノム検査で、特にホルモン受容体陽性 (HR+)、HER2陰性の早期乳がんに用いられます。この検査では、特定の21個の遺伝子の発現を分析し、再発リスクを数値化して示します。この数値がRecurrence Score(再発スコア)で、0から100の範囲で示されます。

<評価項目の説明>
1.Recurrence Score(再発スコア):
・0~100の数値で、再発の可能性を示します。
・スコアが低いほど再発リスクは低く、高いほど再発リスクが高いです。
・このスコアは、特に遠隔転移のリスクを予測するために使用されます。

2.Distant Recurrence risk at 9 years(9年間における遠隔再発リスク):
・これは再発スコアに基づき、9年間で遠隔転移(他の臓器へのがんの再発)が起こるリスクの割合を示します。
・低リスクの患者では10%未満、中リスクでは10~20%、高リスクでは20%以上の遠隔再発リスクとされています。

3.Group average Absolute chemotherapy benefit(化学療法による群平均の絶対的な効果):
・化学療法が追加された場合に得られる再発リスクの低減効果の平均を示します。
・低リスクでは化学療法の効果はほとんどない(推奨されない)とされますが、再発スコアが高くなるほど化学療法の効果が大きくなるため、スコアが高い患者には推奨される場合があります。

<Recurrence Scoreの範囲と解釈>
1.低リスク (Recurrence Score: 0–25):
遠隔再発リスクは低い。化学療法は一般的に推奨されず、ホルモン療法が主な治療法になります。

2.中間リスク (Recurrence Score: 26–30):
再発リスクが中程度。化学療法を行うかどうかは、患者の年齢や他の臨床的要因を考慮して判断されます。

3.高リスク (Recurrence Score: 31–100):
再発リスクが高い。化学療法の効果が高いとされ、積極的に化学療法が推奨されることが多いです。

これらの評価は、患者がどのような治療を受けるべきかを決定するために非常に重要です。特に、化学療法の必要性やその効果を予測するために役立ちます。