無料医療相談

FREE CONSULTATION

TOP 用語集 TIL療法

2024.10.17

TIL療法

TIL療法(Tumor-Infiltrating Lymphocytes療法)とは、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)を利用した免疫療法の一つです。この治療法は、患者の腫瘍から採取したリンパ球を体外で増殖・活性化させ、それを再び患者に戻すことで、がん細胞を攻撃する能力を高めるものです。

TIL療法の手順
腫瘍の採取: 手術などを通じて腫瘍組織を採取します。
TILの分離: 採取された腫瘍組織から腫瘍に浸潤しているリンパ球(TIL)を分離します。
TILの増殖・活性化: 分離されたTILを体外で増殖させ、免疫機能を強化するための特定の薬剤(インターロイキン-2など)を使って活性化させます。
患者への戻し: 活性化・増殖されたTILを患者の体内に戻します。
サポート治療: TILを戻した後、患者には通常、インターロイキン-2(IL-2)などの免疫をサポートする薬剤が投与されます。

メリット
がん細胞に対する特異性が高い: TILはすでにがん細胞に対して反応しているリンパ球であり、がんを標的にする能力がある。
個別化医療: 患者の腫瘍から採取したTILを使用するため、個別化された治療が行える。

主な適応症
メラノーマ(悪性黒色腫): 特にメラノーマに対して高い効果が確認されています。
その他のがん: 研究が進められており、他のがん種にも応用される可能性があります。

TIL療法は、がん免疫療法の中でも特に患者の免疫系を利用してがん細胞を直接攻撃する治療法であり、個別の患者に合わせた高度な治療の一環として注目されています。