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TOP 用語集 乳がん

2026.9.11

乳がん

乳がんは、子宮頸がんと並び、女性がかかり易い代表的ながんです。女性部位別がん罹患率は1994年以後、トップです。日本では40代半ばから50代が罹患のピークで、ほかの多くのがんと同じように原因ははっきりとしないものの、女性ホルモンが何らかの形でかかわっていると言われています。

早期に発見できれば、乳がんは決して怖いがんではありません。乳がんのほとんどは、乳腺(母乳の分泌の場)と乳管(乳汁の通り道)にできますが、その中に留まっているうちなら、手術で病巣を切除すれば10年生存率の平均は約80%にものぼります。近年、乳がんの手術はできるだけ切除範囲を小さくし(縮小手術)、乳房を温存するやり方(乳房温存手術)が主流になっています。早期のうちなら、乳房の変形も少なく済み、がんが大きい(一般に直径3㎝以上)場合は、術前化学療法といって手術前に抗がん剤などの薬物でがんを小さくしてから切除されます。

乳がんの治療
乳がんに対する薬物療法には、大きく分けてホルモン療法剤、分子標的薬(トラスツズマブなど)、抗がん剤の3種類があります。がん細胞の表面にはレセプターといって、特定の物質と結合し反応を起こす「手」のようなものがあり、それがホルモンに対応していればホルモン療法剤が、HER2というタンパク質が過剰に発現していれば、トラスツズマブ(ハーセプチン)や、抗体薬物複合体であるトラスツズマブ エムタンシン(カドサイラ)・トラスツズマブ デルクステカン(エンハーツ)などが効きやすくなります。

トラスツズマブは、タキサンとの併用で再発を防ぐ効果が報告されています。分子標的薬は薬剤によって働きが異なり、腫瘍の縮小が得られるものもあれば、進行を抑えて病勢を安定させることを主な目標とするものもあります。また、乳がんの特徴として、エストロゲン、プロゲステロン受容体を持っているがん細胞に対しては、これら重要体の効き目をブロックする目的から、アロマターゼ阻害薬(エストロゲン生成阻害薬)、抗エストロゲン薬(タモキシフェンなど)、LH-RHアゴニストといったホルモン療法薬を用いることで、治療効果を高めることができます。

乳がんでは進行に伴い骨転移も認められます。骨の破壊が進み、痛みが強くなるケースもでてきます。骨粗鬆症にも用いられるビスホスホネート製剤やデノスマブの使用により、骨転移に伴う骨折や痛みなどのリスク軽減が期待されます。

当クリニックグループでは、乳がんなど、難治に至ったがんの症例に対してWT1ペプチドなどのさまざまながん抗原を使用した免疫療法『樹状細胞ワクチン療法』を行っています。

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