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胃がんステージⅢaで胃全摘を受けた70代男性|術後の抗がん剤と樹状細胞ワクチン療法を併用した経過

この症例のポイント

  • 相談時の状況:胃がん(ステージⅢa)で胃の全摘手術を受け、術後の抗がん剤(カペシタビンとオキサリプラチン)を続けていた70代の男性です。副作用で血液の数値が悪化し、胃を切除した影響(ダンピング症候群)もあって食事がとれず、体重は手術前より20kg減っていました。
  • 検討した課題:抗がん剤の副作用がある中で、術後の治療と並行して加えられる治療があるかを検討しました。
  • 行った治療と経過:10月から樹状細胞ワクチン療法を併用し、抗がん剤は11月に終了しました。12月のCTで腹膜播種と腹水が確認され、その後も樹状細胞ワクチン療法を続けました。その後のCTでは腹水が減少し、転移・再発なしと診断されています。

胃がんの手術後、
術後の治療を考えている方へ

抗がん剤の副作用や体重の減少がある中で、ほかに何ができるのか。一緒に整理しませんか。
まずは、これまでの治療と現在の状況をお聞かせください。
初診では、医師が資料を確認したうえで、選択肢・当院での治療の適否・費用とリスクをご説明します。
ご相談と初診は無料です(2回目以降の診察は有料です)。

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    Case Report ─ 当院で治療を行った胃がんの症例

    胃がん70代男性ステージⅢa胃全摘後抗がん剤 カペシタビン・オキサリプラチン腹膜播種・腹水(術後評価のCT)樹状細胞ワクチン療法その後のCTで腹水が減少

    胃がんステージⅢaで胃全摘を受けたあと ― 術後の抗がん剤と樹状細胞ワクチン療法を併用した経過

    胃がんで胃の全摘手術を受け、術後の抗がん剤の副作用と体重の減少が続く中で、当院へ相談があった患者さまの経過をご紹介します。胃がんの術後治療の解説は、症例のあとにまとめています。

    患者情報

    項目 内容
    診断名 胃がん
    ステージ ステージⅢa
    年齢・性別 70代 男性
    実施された手術・薬物療法 胃全摘術、術後の抗がん剤(カペシタビン+オキサリプラチン。オキサリプラチンは副作用で一時中止し、6クール目に減量して再開)
    当院での治療 樹状細胞ワクチン療法

    相談時の状況と、検討した課題

    20XX年2月に胃がんと診断され、手術で胃を全摘されました。手術のあとは、2種類の抗がん剤による治療が始まりました。カペシタビン(商品名:ゼローダ®)とオキサリプラチン(商品名:エルプラット®)です。

    抗がん剤の副作用で血液の数値が悪化し、オキサリプラチンは一時中止となりました。6クール目に量を減らして再開しています。抗がん剤の影響と、胃を切除したあとに起こるダンピング症候群もあって食事がとれず、体重は手術前より20kg減っていました。

    当院へのご相談は、その時期でした。検討の課題は、副作用がある中で、術後の治療と並行して加えられる治療があるかどうかでした。同年10月から樹状細胞ワクチン療法を始めました。倦怠感や感覚の麻痺・しびれといった抗がん剤の副作用がある中で治療を続け、抗がん剤は11月に終了しています。

    12月、手術後の評価のために行ったCTで、腹膜播種と腹水が確認されました。その後も、樹状細胞ワクチン療法を続けました。その後のCTでは腹水が減少し、転移・再発なしと診断されています。抗がん剤は使わず、腫瘍マーカーとCTで定期的に経過を確認しています。

    治療経過

    時期 内容
    20XX年2月 胃がん(ステージⅢa)と診断。手術で胃全摘。
    術後 抗がん剤(カペシタビン+オキサリプラチン)を開始。副作用で血液の数値が悪化し、オキサリプラチンを一時中止。6クール目に減量して再開。抗がん剤の影響とダンピング症候群で食事がとれず、体重が手術前より20kg減少。
    同年10月〜 当院で樹状細胞ワクチン療法を開始。
    同年11月 抗がん剤を終了。
    同年12月 術後評価のCTで腹膜播種と腹水を確認。樹状細胞ワクチン療法を継続。
    その後 CTで腹水が減少し、転移・再発なしと診断。抗がん剤は使わず、腫瘍マーカーとCTで定期的に経過観察。
    胃がん(ステージⅢa)の診断と胃全摘のあと、術後の抗がん剤(カペシタビン+オキサリプラチン)の途中から樹状細胞ワクチン療法を始め、12月に腹膜播種と腹水が確認されてからも樹状細胞ワクチン療法を続けた経過

    治療の考え方(SynerTri®)

    当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押ししていきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。

    本症例では、術後の抗がん剤に、免疫を活性化することをねらう〈アクセル〉として、樹状細胞ワクチン療法を組み合わせました。12月に腹膜播種と腹水が確認されてからも、樹状細胞ワクチン療法を続けています。

    治療期間・回数/費用

    樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。

    当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。

    副作用・リスク

    樹状細胞ワクチン療法の副作用は基本的にほとんど認められませんが、以下の可能性があります。

    • 成分採血時:口の周り・手足のしびれ、倦怠感、吐き気(迷走神経反射)等
    • 細胞培養時:細菌等による培養汚染リスク
    • ワクチン接種時:注射部位の発赤・皮疹・発熱

    また、併用した抗がん剤(カペシタビン・オキサリプラチン)では、手足のしびれ(末梢神経障害)、手足症候群、吐き気、食欲の低下、白血球や血小板の減少などがみられることがあります。本症例でも、血液の数値の悪化、倦怠感、感覚の麻痺やしびれがみられました。

    ※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。

    胃がんの術後治療と再発について、
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    術後の抗がん剤の最中の方も、再発や転移を指摘された方も、まずは今の状況をお聞かせください。
    【ご相談の流れ】

    ① お電話(医師または看護師が対応)またはフォームで、現在の状況をうかがいます
    ② 初診で、医師が検査結果などの資料を確認し、標準治療を含む選択肢と当院での治療の適否をご説明します
    ③ 費用とリスクをご説明します
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      胃がんステージⅢと、手術のあとの治療

      胃がんのステージⅢは、がんが胃の壁の深いところまで達しているか、リンパ節への転移が多い段階です。手術でがんを取りきったあとも再発のリスクが高いため、術後に抗がん剤を行うのが標準です。

      カペシタビンとオキサリプラチンを組み合わせる方法は、その一つです。胃の切除後に行うことで、再発せずに過ごせる期間が長くなることが、臨床試験で示されています(Bang ほか, Lancet 2012)。ほかに、S-1を中心とした方法も用いられます。

      胃を切除したあとの体の変化 ― ダンピング症候群と体重の減少

      胃を切除すると、食べたものが急に腸へ流れ込むため、食後に動悸やめまい、だるさなどが起こることがあります。これをダンピング症候群といいます。一度に食べられる量も減るため、手術のあとは体重が減りやすくなります。

      体重の減少や副作用のために、抗がん剤を予定どおり続けられないこともあります。治療の続け方は、体の状態をみながら主治医と相談して決めます。

      胃がんの再発と腹膜播種

      腹膜播種は、がん細胞がおなかの内側をおおう膜(腹膜)に散らばった状態です。胃がんの再発でみられる形の一つで、腹水がたまることもあります。

      当グループの考え方 ― 標準治療を土台に、免疫療法を組み合わせる

      当グループでは、主治医のもとで進める標準治療を土台にしています。そのうえで、免疫の働きを後押しする樹状細胞ワクチン療法(SynerTri®のアクセル)を組み合わせる設計を検討することがあります。樹状細胞ワクチン療法は、患者さまご自身の樹状細胞を体外で培養してがんの目印を覚えさせ、体内に戻すことで、キラーT細胞にがんを攻撃させることを目指す治療です。

      標準治療に加えた場合の上乗せの効果は、大規模な臨床試験で確立されたものではありません。適するかどうかは、病状と体の状態をみて個別に判断します。

      よくある質問(FAQ)

      Q. 胃を全摘したあと、体重が減って抗がん剤がつらいときにも相談できますか?
      ご相談いただけます。本症例でも、抗がん剤の副作用と体重の減少が続いていた時期に当院へ相談があり、樹状細胞ワクチン療法を併用しました。抗がん剤を続けるかどうかや量の調整は、主治医と相談して決めます。樹状細胞ワクチン療法を併用できるかどうかは、血液検査の結果や体の状態をみて判断します。
      Q. 術後の抗がん剤のあとに、腹膜播種が見つかることはありますか?
      あります。胃がんの再発は、腹膜播種の形で起こることが少なくありません。本症例でも、抗がん剤を終えた翌月のCTで、腹膜播種と腹水が確認されました。手術のあとは、腫瘍マーカーやCTなどで定期的に経過を確認します。
      Q. 抗がん剤と樹状細胞ワクチン療法は同時に受けられますか?
      併用することはあります。樹状細胞ワクチン療法では、はじめに成分採血でご本人の血液から細胞を集めます。そのため、抗がん剤の日程や血液検査の結果をみながら、始める時期を決めます。併用による上乗せの効果は、大規模な臨床試験で確立されたものではありません。

      胃がんの治療について、
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      診断名や治療の内容が曖昧でも構いません。まずは現在の状況をお聞かせください。
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        矢﨑雄一郎 プレシジョンクリニック東京院長
        監修:矢﨑 雄一郎 医師
        プレシジョンクリニック 東京院長 / 医療法人社団プレシジョンメディカルケア理事長
        東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、東京大学医科学研究所で免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の開発に従事。現在はプレシジョンメディカルケア理事長として活躍中。専門分野は免疫療法及び消化器外科。約6,000症例の免疫療法を主導し、進行がんにおける個別化免疫治療(SynerTri®)プロトコルを確立。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法(樹状細胞ワクチン)の開発企業であるテラ株式会社の創業者。

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