投稿日:2022.8.31/更新日:2024.10.22
今回は、プレシジョンクリニック名古屋前院長小林先生の論文を共有いたします。内容は、抗がん剤や放射線療法に、プレシジョンクリニック名古屋の光免疫療法などを組み合わせることが有望であるという内容です。
(1例目)食道がん
放射線療法後に、内視鏡下で光免疫療法を行い、治療後に内視鏡的に腫瘍の消失を認め、患部からの生検検査で腫瘍の残存は指摘されなかったという内容です。
(2例目)下咽頭がん
他院で化学療法・放射線治療後、血管内治療での光免疫療法で患部を40分間照射。これを、1ヶ月おきに3回繰り返しました。治療開始から4月後、肉眼的・CT的にも腫瘍の著名な縮小を認めました。
光免疫療法の流れについて説明いたします。
腫瘍に集まる光感作物質を点滴⇒レーザー光により腫瘍細胞に集まった光感作物質が反応し、免疫学的細胞死誘導⇒腫瘍抗原の吐き出し⇒抗原提示細胞の取り込み⇒がん特異的T細胞を刺激⇒他の部位の腫瘍破壊の連鎖
以上の免疫反応が体内で起こったのでは、とこの論文で考察しています。
これはアブスコパル効果と呼ばれる免疫学的現象で、放射線療法や光免疫療法で注目されています。当院では、このアブスコパル効果を期待した免疫療法を開発し、積極的に取り入れています。
プレシジョンクリニック 医師 岡崎監修
プレシジョンクリニック 総合窓口 川真田
【監修者】岡崎 能久
大阪大学医学部を卒業後、同大学院の修士課程を終了したのち、関西地方を中心に医療に従事、現在はプレシジョンクリニック名古屋院長として活躍中。専門は内視鏡診断および治療・研究開発。日本内科学会認定医や日本消化器病学会専門医、日本医師会認定産業医などの認定医を保有。
略歴:
2001/3
大阪大学医学部卒業
2001/6
大阪大学医学部附属病院内科研修医
2002/6
大阪厚生年金病院 内科 研修医