投稿日:2025.2.2/更新日:2025.2.18
2025年1月2日、量子科学技術研究開発機構(QST)は、膵臓がんに対する重粒子線治療の予後を予測する血中バイオマーカーを特定したと発表しました。 膵臓がんは診断が難しく、治療後の再発率も高いため、新たな治療法の開発が求められています。重粒子線治療は、炭素イオンを用いて腫瘍に高線量を集中照射する方法で、従来の放射線治療よりも効果的とされています。しかし、効果が出にくい患者も存在し、治療前に予後を予測できる指標の必要性が指摘されていました。今回の研究では、治療前の血中可溶性インターロイキン6受容体(sIL-6R)濃度が高い患者ほど、治療後の遠隔転移が少なく、生存期間が延長することが明らかになりました。この発見により、sIL-6R濃度の測定が、重粒子線治療の適応判断や予後予測に有用な情報を提供する可能性があります。今後、sIL-6Rと遠隔転移や生存率との関連性をさらに研究し、最適な治療法の選択に役立てることが期待されています。この研究成果は、国際誌『Anticancer Research』に2025年1月1日付でオンライン掲載されました。
https://www.qst.go.jp/site/press/20250102.html
オリゴ転移は、限局性癌と全身転移の中間に位置し、局所治療の適応となることがある。膵癌のオリゴ転移に対する治療は、転移臓器や症例に応じて手術、放射線療法、アブレーション治療が検討される。
1. オリゴ転移の局所治療の意義
転移癌に対する標準治療は薬物療法だが、オリゴ転移に対しては局所治療を組み合わせることで生存率の改善が期待されている。しかし、オリゴ転移の定義や治療適応の明確化には課題がある。
2. 膵癌のオリゴ転移に対する治療戦略
膵癌のオリゴ転移は主に肺、肝、リンパ節に生じることが多い。
3. 画像ガイド下アブレーション治療の有効性
アブレーション治療は腫瘍を熱や冷却によって壊死させる治療法であり、膵癌オリゴ転移に対する報告が増えている。
4. 放射線療法の役割
定位放射線治療(SBRT)は膵癌のオリゴ転移に対して有望な治療法であり、高い局所制御率を示している。特に肺転移やリンパ節転移において安全性が高いと報告されている。
5. 今後の課題
オリゴ転移の治療成績向上には、適切なバイオマーカーの確立、局所治療と全身治療の最適な組み合わせの研究が必要である。
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/search/cancer/report/202501/587098.html
癌悪液質は進行癌患者の約50~80%に見られ、特に膵癌患者に多く、体重減少や筋肉量の減少を引き起こす深刻な状態である。近年、成長分化因子15(GDF-15)が癌悪液質の主要な因子であることが明らかになり、これを標的とする治療法が注目されている。
Ponsegromab(PF-06946860)は、GDF-15に結合し、後脳のGFRALを介した食欲抑制シグナルを阻害するモノクローナル抗体である。第1相試験で安全性と有望な効果が示されたため、第2相試験が実施された。
この試験には11カ国・74施設が参加し、非小細胞肺癌、膵癌、大腸癌の患者187人が組み入れられた。膵癌患者は59人(32%)を占めた。患者は100mg、200mg、400mgのPonsegromab群またはプラセボ群にランダムに割り付けられ、4週間ごとに3回投与された。
主要評価項目は12週後の体重変化であり、Ponsegromab群では用量依存的に体重増加が確認された。プラセボ群との群間差は、100mg群で1.22kg、200mg群で1.92kg、400mg群で2.81kgだった。特に400mg群では、食欲や身体活動の改善も顕著だった。
副作用はプラセボ群80%、Ponsegromab群70%に認められ、安全性は許容範囲内と評価された。著者らは、Ponsegromabが癌悪液質の症状を改善する可能性があると結論付けた。今後のさらなる検証が期待される。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/popular/202501/587074.html
日本では膵がんの患者数が増加傾向にあり、男女ともに主要ながんの一つとなっている。2024年11月23日、NPO法人パンキャンジャパン北海道支部と大阪国際がんセンターが共同で、第4回合同膵がん教室をオンライン開催した。北海道大学病院消化器外科Ⅱの中村透医師が「膵がん外科治療の最前線」について講演を行った。
膵がんの外科手術は、発生部位によって術式が異なる。膵頭部に発生した場合、膵頭十二指腸切除術が行われるが、この手術は胆管や十二指腸など広範囲の臓器を切除し、再建するため高難度である。一方、膵体尾部に発生した場合は、膵体尾部切除術が行われ、手術時間は短くなる。
血管浸潤がある場合、従来は手術適応外とされてきたが、近年では化学療法後に腫瘍が縮小すれば、門脈や動脈を含む拡大手術が可能になる。特にコンバージョン手術は、局所進行がんや転移がある場合でも、一定期間化学療法が有効であれば手術が検討される。
北海道大学病院では、膵体尾部切除時に脾臓を温存する手術を実施している。研究では、脾臓近傍のリンパ節転移がほとんどないことが示されており、脾臓を温存することで免疫機能の維持が期待される。
同院では、2020年から膵体尾部切除、2023年から膵頭十二指腸切除にも手術支援ロボットを導入している。傷が小さく回復が早い可能性があるが、従来手術との優位性については今後の検討が必要とされる。
膵がん治療は、標準手術に加え、コンバージョン手術や縮小手術の導入が進んでいる。今後、技術の発展により、より安全で効果的な手術法が確立される可能性がある。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/report/202501/587046.html
株価急騰
mmuneering社(NASDAQ:IMRX)の株価が55%上昇。
フェーズ2a試験の好結果が発表されたことが要因。
試験結果の概要
膵臓がん一次治療患者における全奏効率(ORR)43%、**疾患制御率(DCR)86%**を達成。
既存の標準治療(ゲムシタビン+ナブパクリタキセル)のORR 23%、DCR 48%を大幅に上回る。
修正FOLFIRINOX(mFFX)との併用でも標的病変の縮小が確認され、1例で100%の完全縮小。
二次治療患者への単剤療法でも標的病変を67%縮小。
治療薬「IMM-1-104」の特徴
MEK阻害剤として高い忍容性を持つ。
既存のMEK阻害剤と比べ、副作用の軽減が期待される。
今後の計画
2025年に新たなフェーズ2a併用療法群を3つ開始予定。
米FDAより一次・二次治療の膵臓がんおよびNRAS変異メラノーマのファストトラック指定を取得。
メラノーマ、非小細胞肺がん(NSCLC)に対する追加試験も計画中。
2025年第2四半期にさらなるデータ発表予定。
専門家の評価
Mayo ClinicのTanios Bekaii-Saab医師は、「IMM-1-104は膵臓がん治療の有効性向上と高い忍容性を提供する可能性がある」とコメント。
他のがん種への適応拡大も期待されている。
市場への影響
期待感から投資家の関心が高まり、同社の株価が急上昇。
フェーズ2a試験の追加データが今後の株価の動向を左右する見込み。
https://jp.investing.com/news/stock-market-news/article-1012049
膵臓がんは早期発見が困難であり、「サイレントキラー」とも呼ばれる。新たな研究で、拡散テンソル画像法(DTI)というMRI技術が、膵臓がんの早期発見に役立つ可能性が示された。シャンパリモー臨床センター(ポルトガル)の研究グループによるこの結果は、「Investigative Radiology」に発表された。
膵臓がんは米国のがん死因第3位であり、早期発見時の5年生存率は44%だが、転移後は3%に低下する。膵臓がんの95%は膵管腺がん(PDAC)であり、前駆病変の膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)から発生する。しかし、従来の画像診断では検出が難しい。
DTIは、水分子の拡散を利用して組織の微細構造を可視化する技術であり、主に脳の画像診断に使用されてきた。今回の研究では、このDTIを膵臓がんの前駆病変の検出に応用できるか検討した。
研究では、PanINモデルマウス4匹、PDACモデルマウス6匹、対照6匹を用いて、DTIによる病変の識別を試みた。その結果、PanINとPDACを高精度で検出可能であることが示された。FA(fractional anisotropy)やRD(radial diffusivity)を用いた判別精度のAUCは0.983、MD(mean diffusivity)やAD(axial diffusivity)ではAUC1.000と、非常に高い精度を示した。
さらに、5人のヒト膵臓組織でも同様のコントラストが確認され、DTIが膵臓がんの前駆病変検出に有望であることが示唆された。しかし、臨床応用にはさらなる研究が必要であり、今後の技術改良と試験が求められる。
https://www.carenet.com/news/general/hdn/59949
自然 637 , 8046
膵管腺がん(PDAC)は、特徴的な高密度の間質を持つ腫瘍微小環境(TME)を形成し、これが予後不良に大きく関与している。本研究では、PDAC腫瘍内のがん細胞と間質細胞の細胞間シグナル伝達を詳細に解析するため、多次元プロテオミクス戦略「TMEPro」を開発した。
TMEProを用いて、100のヒト膵臓組織サンプルの糖鎖修飾された分泌タンパク質と細胞膜タンパク質を詳細に解析し、細胞種ごとの起源やパラクライン相互作用(特にチロシンリン酸化を介するもの)を特定した。また、遺伝子改変PDACマウスモデルを用いて、腫瘍進行の時間的変化を調査した。
その結果、間質細胞とがん細胞の間にはPDGFR–PTPN11–FOSシグナル伝達経路を介した相互作用があることが明らかになった。また、PDAC腫瘍内では、細胞膜タンパク質の剪断(シェディング)が重要な役割を果たしており、特にAXL受容体型チロシンキナーゼの剪断が新たな細胞間シグナル調節機構として機能していることを発見した。
重要な点として、剪断されたAXLのレベルはリンパ節転移と相関しており、AXLの剪断抑制とキナーゼ活性阻害を組み合わせることで、がん細胞の増殖を強く抑制できることが示された。
本研究は、TMEProという新たな機能的プロテオミクス手法を確立し、PDACのTMEを深く理解するための包括的なデータを提供するものである。これにより、新たな診断マーカーや治療標的の発見が期待される。
https://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/129120
2025年ASCO Gastrointestinal Cancers Symposium(ASCO GI 2025)で発表されたECOG-ACRIN EA2186(GIANT)試験では、遠隔転移を有する高齢膵癌患者において、ベースラインの栄養状態や身体機能、QOLが生存期間と強く相関することが明らかになった。
試験概要
本試験は70歳以上の未治療遠隔転移膵癌患者を対象に、減量したゲムシタビン+nab-パクリタキセル(GnP)と、減量した5-FU+ナノリポソーム型イリノテカン(5-FU+Nal-IRI)を比較。脆弱性は、高齢者機能評価(GA)に基づき、身体機能や認知機能の低下、または80歳以上であることで定義された。
主要評価項目と結果
OS中央値はGnP群4.7カ月、5-FU+Nal-IRI群4.4カ月で有意差なし。PFS中央値も両群で差がなかった。しかし、4週間以上治療を継続できた患者のOS中央値は8.0カ月と長かった。
生存期間への影響因子
PS別のOSでは、PS 0群のOS中央値は6.9カ月、PS 1群5.3カ月、PS 2群1.4カ月(p<0.001)で、PS 2の患者は特に予後が不良だった。一方、年齢別ではOSに差はなかった。
脆弱性・QOLとOSの関係
単変量解析でOSと関連が認められたのは、IADLスコア(p=0.023)、栄養(MNA)スコア(p<0.0001)、うつ病(GDS)スコア(p=0.029)、QOL(FACT-HEP)スコア(p<0.0001)。多変量解析でも同様の傾向が示された。ECOG PSでは評価できない脆弱性やQOLの要素が、生存期間に重要な影響を与えることが示唆された。
脆弱性への支持療法の可能性
脆弱性やQOLとOSの関連が確認されたことから、支持療法による改善が患者の転帰向上につながる可能性がある。また、化学療法の効果が期待できる患者の選定に役立つことが示された。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/news/202501/587307.html
切除不能な局所進行膵癌(UR-LAPC)患者において、コンバージョン手術の予後を改善する要因として、術前治療期間6カ月以上とFOLFIRINOX(FFX)ベースの1次治療が独立した良好因子であることが、日本肝胆膵外科学会の大規模研究で明らかになった。6カ月以上の術前治療を受けた患者は、腫瘍縮小効果が高く、R0切除の割合が多く、生存期間が延長する傾向が見られた。これらの結果から、UR-LAPCの治療戦略として、十分な術前治療期間の確保とFFXベースのレジメン選択が重要であると示唆される。
研究概要
主要評価項目
主な結果
術前治療中
6.1カ月以上が至適期間。
6カ月超の患者(350人)は6カ月以下の患者(115人)よりOSが有意に良好(HR 0.53, p=0.006)。
1次治療レジメン
FOLFIRINOX(FFX)ベースのレジメンがGnPベースよりOSが良好(HR 0.67, p=0.013)。
独立した予後良好因子(Cox回帰分析)
術前治療6カ月超(HR 0.66, p=0.003)。
1次治療FFXベース(HR 0.60, p<0.001)。
術前CA19-9・CEAが正常、PNI 45以上、Evans分類III/IV、R0切除、術後化学療法。
予後不良因子
リンパ節転移の存在。
6カ月超の術前治療を受けた患者の特徴
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/news/202501/587306.html
切除不能局所進行膵癌(UR-LAPC)の1次治療として、標準化学療法に抗CTGF抗体薬pamrevlumabを追加しても、全生存期間(OS)の延長効果は認められなかった。これは国際共同フェーズ3試験(LAPIS試験)で明らかになり、ASCO GI 2025で発表された。
LAPIS試験は、未治療のUR-LAPC患者284人を対象に、pamrevlumab+標準化学療法群(143人)とプラセボ+標準化学療法群(141人)に無作為に割り付け、OSや無増悪生存期間(PFS)を評価した。
OS中央値はpamrevlumab群17.3カ月、プラセボ群18.0カ月で有意差なし(ハザード比1.08, p=0.5487)。PFSも両群9.4カ月で差がなく、奏効率(ORR)はpamrevlumab群30.1%、プラセボ群45.4%と、pamrevlumab群が低かった(ハザード比0.50, p=0.007)。
6サイクルの治療完遂率はpamrevlumab群64.8%、プラセボ群68.1%で大きな違いはなく、切除を考慮された割合や実際の切除率も同等だった。有害事象の発生率・重症度も同程度で、肺炎による治療関連死亡がpamrevlumab群で1例報告された。
これらの結果から、pamrevlumabの追加はUR-LAPCの標準治療においてOSやPFSの改善に寄与せず、今後の治療選択肢としての有用性は低いと考えられる。
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/cancernavi/news/202501/587318.html
アトランタ発—Cambium Oncologyは、同社のリード候補薬ANT308が前臨床試験で高い有効性と安全性を示したと発表した。ANT308は、変異に依存せず、投与量制限毒性がない革新的な免疫治療薬である。
同社はNIHのFast-Track SBIR助成金として240万ドルを獲得し、台湾のOEP Innovationsからも投資を受けた。ANT308は、血液悪性腫瘍および固形癌に対し、従来の治療抵抗性のがんでも奏効率を向上させる可能性がある。
前臨床試験の成果
ANT308は、腫瘍微小環境での免疫抑制を克服する低分子アンタゴニストであり、ヒトT細胞上のVIP受容体シグナルを遮断することで免疫応答を強化する。
Cambium Oncologyについて
2018年設立の同社は、次世代免疫腫瘍治療薬の開発に注力。膵がん、メラノーマ、白血病を対象に、チェックポイント阻害剤や免疫調整剤の開発を進める。
主要メンバー
詳細は公式サイトで確認可能。
https://jp.prnasia.com/story/124720-3.shtml
ボストンのがん免疫療法企業Elicio Therapeutics (NASDAQ:ELTX)は、Nasdaqルールに基づく登録直接募集で約1,000万ドルを確保しました。126万株以上の株式と同数のワラントが発行され、H.C. Wainwright & Co.が独占的プレースメントエージェントを務めました。
調達資金は運転資金および一般的な企業目的に使用される予定です。投資家向け資料はSECウェブサイトやH.C. Wainwright & Co.から入手可能です。
Elicioは、KRAS変異陽性の膵臓がんおよび大腸がんを標的とするワクチンELI-002を開発しています。独自のAmphiphile技術を活用し、T細胞の教育・活性化を強化し、持続的な免疫監視を促進することを目指しています。
最近、ELI-002のフェーズ2試験の患者登録を完了し、フェーズ1 AMPLIFY-7P試験の予備結果では、ワクチン誘導T細胞応答と無病生存期間に正の相関が確認されました。
さらに、ElicioはJones TradingからBuy評価を受け、CFO交代を発表しました。また、引受公募増資により約1,150万ドルの追加調達を計画しています。
https://jp.investing.com/news/company-news/article-93CH-994058
膵臓がんのハイリスク因子である「家族性膵がん」に関する最新情報を紹介する「家族性膵がんサミット」が、2025年2月9日にオンライン開催される。本イベントでは、国内の専門家が最新の研究や診療について解説し、患者や家族との意見交換も行われる。
家族性膵がんとは?
膵臓がんが家系内で多発する「家族性膵がん」は、発症リスクが高く、欧米の研究でも注目されている。日本では「家族性膵癌登録制度」や「DIAMOND試験」による研究が進められ、ハイリスク群へのスクリーニングが強化されている。
サミットの内容
・「DIAMOND試験」の最新研究
・家族性膵がんの遺伝カウンセリング
・ゲノム解析とハイリスク群の検査法
・早期診断、化学療法、外科療法の最新情報
プログラム
第1部:医療フォーラム(専門家による講演)
第2部:患者・家族との意見交換会
開催概要
日時:2025年2月9日 13:00~(要申込)
形式:Zoomオンラインセミナー
主催:DIAMOND studyチーム、国立がん研究センター、NPO法人パンキャンジャパン
詳細・申込は公式ページへ。
監修医師
矢﨑 雄一郎医師
免疫療法・研究開発
東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、東京大学医科学研究所で免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の開発に従事。現在はプレシジョンメディカルケア理事長として活躍中。専門分野は免疫療法及び消化器外科。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法の開発企業であるテラ株式会社の創業者。