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膵臓癌ステージⅢ、傍大動脈リンパ節転移で手術できないと言われた30代男性|抗がん剤・免疫療法を経てコンバージョン手術を行った経過

膵臓がん
30代 男性
ステージⅢ
傍大動脈リンパ節転移
FOLFIRINOX
免疫チェックポイント阻害薬キイトルーダ
樹状細胞ワクチン
コンバージョン手術
寛解・無再発

この症例のポイント

  • 相談時の状況:急性膵炎の精査をきっかけに、膵臓癌ステージⅢと診断された30代の男性です。傍大動脈リンパ節に転移があり、当初は手術も放射線治療もできませんでした。
  • 検討した課題:抗がん剤(FOLFIRINOX)と樹状細胞ワクチン療法を始めましたが病変が大きくなり、遺伝子パネル検査をもとに次の一手をどう選ぶかを検討しました。
  • 行った治療と経過:検査結果をもとに抗がん剤を免疫チェックポイント阻害薬(キイトルーダ)へ変え、樹状細胞ワクチン療法(4か月・7回)は続けました。膵臓のがんは約3分の2に縮小して腫瘍マーカー(CA19-9)も正常化し、コンバージョン手術のあとは寛解となって、再発なくお仕事にも復帰されています。

膵臓癌と診断された方は、膵臓癌の治療選択肢のページもご覧ください。

膵臓癌で「手術はできない」と言われた方へ。
縮小を目指す順番も、選択肢に入ります。

検査結果をもとに次の一手をどう選ぶかを、一緒に考えませんか。
まずは、これまでの治療と現在の状況をお聞かせください。
初診では、医師が資料を確認したうえで、選択肢・当院での治療の適否・費用とリスクをご説明します。
ご相談と初診は無料です(2回目以降の診察は有料です)。

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    診断名

    膵臓がん ステージⅢ。傍大動脈リンパ節転移を伴い、当初は手術・放射線治療の適応はありませんでした。

    治療の経過

    段階 内容
    診断 急性膵炎の精査を契機に、膵臓がんステージⅢ(傍大動脈リンパ節転移)と診断。
    治療開始 抗がん剤(FOLFIRINOX)と免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)を開始。
    治療変更 病変が増大したため遺伝子パネル検査を実施し、抗がん剤を免疫チェックポイント阻害薬(キイトルーダ【ペムブロリズマブ】)へ変更。免疫療法は継続。
    縮小 膵臓がんは約2/3に縮小、リンパ節転移も縮小。腫瘍マーカー(CA19-9)が 70台→正常化。
    コンバージョン手術 縮小により手術が可能となり、コンバージョン手術を実施。
    経過 術後は寛解となり、現在まで再発なく経過。お仕事にも復帰されています。

    腫瘍マーカー基準値:CA19-9 37 U/mL以下。

    治療経過のグラフ
    治療の経過

    治療の考え方

    当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押していきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。

    本症例では、標準治療としての抗がん剤(FOLFIRINOX、のちに免疫チェックポイント阻害薬キイトルーダへ変更)に、免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法を、免疫の〈ブレーキ解除〉として免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせ、縮小後にコンバージョン手術(局所療法〈スイッチ〉)を行いました。

    治療期間・回数

    樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。樹状細胞ワクチン療法:4ヶ月・7回投与。

    費用

    当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。

    副作用・リスク

    免疫療法のうち、樹状細胞ワクチン療法・活性化リンパ球療法では重い副作用が認められることはほとんどありません。一方、免疫チェックポイント阻害薬では免疫が過剰に働くことによる副作用(免疫関連有害事象)に注意が必要です。主な副作用は以下のとおりです。

    • 成分採血時:口の周り・手足のしびれ、倦怠感、吐き気(迷走神経反射)等
    • 細胞培養時:培養時の細菌等による汚染 など
    • ワクチン接種時:注射部位の発赤、皮疹、発熱
    • (免疫チェックポイント阻害薬)免疫が過剰に働くことによる副作用:間質性肺疾患、大腸炎・下痢、1型糖尿病、肝機能障害・肝炎、甲状腺などの内分泌障害、皮膚障害、神経障害、注入時反応(インフュージョンリアクション) など

    院長から

    抗がん剤を土台に免疫療法を重ね、縮小すれば手術につなげるのが、私たちの基本の考え方です。この方は、病変が大きくなった時点で遺伝子パネル検査を行い、抗がん剤を免疫チェックポイント阻害薬(キイトルーダ)へ変え、樹状細胞ワクチン療法は続けました。検査結果をもとに次の一手を選び直したことが、コンバージョン手術と寛解につながった経過に寄与できた可能性があると考えています。

    ご自身の場合に何ができるかは、
    資料を見てからお答えします。

    画像と検査値を見ないと、はっきりしたことはお答えできません。まずは今の状況をお聞かせください。
    【ご相談の流れ】

    ① お電話(医師または看護師が対応)またはフォームで、現在の状況をうかがいます
    ② 初診で、医師が検査結果などの資料を確認し、標準治療を含む選択肢と当院での治療の適否をご説明します
    ③ 費用とリスクをご説明します
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      よくある質問(FAQ)

      Q. 膵臓がんステージ3で手術はできないと言われました。手術ができるようになることはありますか?

      あります。この症例は傍大動脈リンパ節転移で当初は手術適応がありませんでしたが、抗がん剤と免疫療法でがんが縮小し、コンバージョン手術が可能になりました。全員に当てはまるわけではありませんが、縮小を目指す治療設計を検討する価値があります。

      Q. 30代など若い方の膵臓がんでも免疫療法は受けられますか?

      受けられます。若い方は体力がある分、抗がん剤と免疫療法を組み合わせた治療を続けやすい傾向があります。この症例は30代男性で、治療後に寛解となりお仕事にも復帰されています。

      Q. 遺伝子パネル検査はどのような場面で役立ちますか?

      この症例では病変が増大した時点で遺伝子パネル検査を行い、その結果をもとに抗がん剤から免疫チェックポイント阻害薬(キイトルーダ)へ切り替えました。治療の効きが悪くなったときに、次の一手を科学的に選ぶための検査です。

      ご紹介したのは、一人の患者さまの経過です。
      そこから先は、診察でお話ししましょう。

      診断名や現在の治療が曖昧でも構いません。まずは現在の状況をお聞かせください。
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        ※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。

        矢﨑 雄一郎 医師

        監修:矢﨑 雄一郎 医師

        プレシジョンクリニック 東京院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 理事長 | 専門分野:一般外科・消化器外科

        がんゲノム情報に基づく個別化医療と免疫療法を専門とし、標準治療と組み合わせた治療設計に取り組んでいます。著書『免疫力をあなどるな!』。

        詳しい経歴はこちら

        CATEGORY

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