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手術で取りきれなかった脳腫瘍(悪性神経膠腫)|樹状細胞ワクチン療法と免疫チェックポイント阻害薬で3年良好な経過を維持した78歳女性の症例

この症例のポイント

  • 脳腫瘍(悪性神経膠腫)と診断された78歳女性。手術を行うも完全には切除できず、抗がん剤・放射線治療の開始から数か月後に樹状細胞ワクチン療法を追加した。
  • 1年後には脳腫瘍が縮小し進行が停止した状態を維持していたが、1年10か月後のMRIで腫瘍のわずかな増大を確認。免疫チェックポイント阻害薬を追加した。
  • その後は進行が再び停止し、診断から3年経過した現在も良好な経過を維持。主治医(K大学脳神経外科)からも治療効果を評価するコメントが寄せられている。

この症例と似たような状況を目指してみませんか?

この症例では、手術で取りきれなかった悪性神経膠腫(78歳)に、抗がん剤・放射線に樹状細胞ワクチン療法を追加し、増大時には免疫チェックポイント阻害薬を加えて、
診断から3年経過した現在も、進行停止を維持しています。
同じように脳腫瘍が手術で取りきれなかった方は、
次に検討すべき治療を考えるタイミングです。ご相談は無料です。

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    悪性神経膠腫とは

    悪性神経膠腫(グリオーマ)は、脳の神経膠細胞(グリア細胞)に由来する悪性腫瘍の総称で、進行が速いタイプを指すことが多い呼び方です。頭痛・けいれん・麻痺・認知機能の変化などをきっかけに発見されることが多く、腫瘍が脳の重要な部位や広い範囲に及んでいる場合、周囲の正常な脳組織への影響を避けるために手術で腫瘍を完全に切除することが難しいケースがあります。標準治療は手術に放射線治療・化学療法を組み合わせるのが基本で、報告によって幅がありますが生存期間の中央値が1〜2年程度とされることもあり、予後が厳しいがん種のひとつとされています。

    本症例では、手術を行ったものの腫瘍を完全には切除できず、抗がん剤・放射線治療が開始されました。

    手術で取り切れなかった脳腫瘍への追加治療という考え方

    脳腫瘍は、切除範囲が制限され手術だけでは腫瘍を取り切れないことがあり、残存した腫瘍への追加対応が課題になります。当グループでは、こうした標準治療の限界をふまえながら、免疫を活性化する樹状細胞ワクチン療法(SynerTri®のアクセル)を組み合わせる設計を検討することがあります。本症例でも、抗がん剤・放射線治療の開始から数か月後に樹状細胞ワクチン療法が追加されました。

    画像でわずかな増大が見られた時の対応:免疫チェックポイント阻害薬の追加

    治療を継続する中で、MRIなどの画像検査で腫瘍にわずかな変化が見られることがあります。本症例では、診断から1年10か月の時点でMRI上、腫瘍のわずかな増大が確認されました。この時点で、樹状細胞ワクチン療法に加えて免疫チェックポイント阻害薬が追加されています。免疫チェックポイント阻害薬は、SynerTri®プロトコルでいう〈ブレーキ解除〉にあたり、がん細胞が免疫にかけている“ブレーキ”を解除する薬剤です。〈アクセル〉である樹状細胞ワクチン療法に〈ブレーキ解除〉を組み合わせたことで、その後は腫瘍の進行が再び停止し、診断から3年経過した現在も良好な経過を維持しています。

    SynerTri®の役割 本症例での対応
    標準治療(手術・放射線治療・抗がん剤) 手術(不完全切除)ののち、放射線治療・抗がん剤を開始
    アクセル(免疫活性化) 樹状細胞ワクチン療法を数か月後から開始し、継続
    ブレーキ解除(免疫チェックポイント阻害薬) MRIで腫瘍のわずかな増大が確認された1年10か月後に追加

    よくある質問(FAQ)

    Q. 手術で完全に切除できなかった脳腫瘍(悪性神経膠腫)にはどんな治療の選択肢がありますか?
    悪性神経膠腫は周囲の脳組織への影響を避けるため切除範囲が制限され、手術だけでは腫瘍を取り切れないことがあります。標準治療は放射線治療・化学療法の追加が基本ですが、本症例ではこれに樹状細胞ワクチン療法を組み合わせ、診断から3年、良好な経過を維持しています。治療効果には個人差があります。
    Q. 抗がん剤・放射線治療に樹状細胞ワクチン療法を組み合わせるとどんな効果が期待できますか?
    樹状細胞ワクチン療法は、がん細胞を攻撃する免疫の働きを活性化させる治療法です。本症例では抗がん剤・放射線治療の開始から数か月後に併用を開始し、1年後には脳腫瘍が縮小し進行が停止した状態を維持しました。治療効果には個人差があり、同様の結果を保証するものではありません。
    Q. 画像検査で腫瘍がわずかに大きくなった場合、治療はどう変わりますか?
    本症例では、診断から1年10か月後のMRIで腫瘍のわずかな増大が確認された時点で、樹状細胞ワクチン療法に免疫チェックポイント阻害薬を追加しました。画像所見の変化に応じて治療の組み合わせを見直すことがあり、その後は進行が再び停止しています。
    Q. 免疫チェックポイント阻害薬にはどんな副作用がありますか?
    免疫チェックポイント阻害薬は免疫の働きを高める一方、自己免疫反応による副作用(免疫関連有害事象)が生じることがあります。間質性肺疾患・大腸炎・肝機能障害・甲状腺機能障害・1型糖尿病・皮膚障害などが知られており、使用中は定期的な検査で経過を確認します。

    Case Report ─ 当院の脳腫瘍改善症例

    重要症例

    脳腫瘍
    悪性神経膠腫
    70代
    女性
    不完全切除
    樹状細胞ワクチン療法
    免疫チェックポイント阻害薬
    診断から3年 進行なし

    脳腫瘍を手術で取りきれなかったとき、免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)という選択肢

    ここまで悪性神経膠腫の治療の考え方をご紹介しました。手術で腫瘍を取りきれなかった場合でも、放射線治療や抗がん剤に免疫の働きを後押しする方法を組み合わせる設計があります。実際に樹状細胞ワクチン療法を受けられた患者さまの経過をご紹介します。

    患者情報

    項目 内容
    診断名 脳腫瘍(悪性神経膠腫)
    年齢・性別 78歳 女性
    治療法 手術(不完全切除)+放射線治療+抗がん剤+樹状細胞ワクチン療法+免疫チェックポイント阻害薬(画像所見の変化に応じて途中から追加)
    治療期間・回数 樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。免疫チェックポイント阻害薬は、MRIで腫瘍のわずかな増大が確認された時点から追加で使用しています。
    治療費 当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。

    治療経過

    時期 内容
    診断時 脳腫瘍(悪性神経膠腫)と診断。手術を行うも完全には切除できず、抗がん剤・放射線治療を開始。
    数か月後 樹状細胞ワクチン療法を開始し、抗がん剤と併用。
    1年後 抗がん剤+樹状細胞ワクチン療法で脳腫瘍が縮小し、進行が停止した状態を維持。
    1年10か月後 MRIで腫瘍のわずかな増大を確認。樹状細胞ワクチン療法に免疫チェックポイント阻害薬を追加。
    2年後 抗がん剤+樹状細胞ワクチン療法+免疫チェックポイント阻害薬で進行が再び停止。
    3年後(現在) 現状維持。抗がん剤・樹状細胞ワクチン療法を継続しながら良好な経過を維持中。
    脳腫瘍(悪性神経膠腫)2723 治療経過タイムライン(樹状細胞ワクチン療法に免疫チェックポイント阻害薬を追加し3年間進行を抑えた経過)

    治療の考え方(SynerTri®)

    当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押ししていきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。

    本症例では、手術で完全に切除できなかった脳腫瘍に対し、標準治療としての放射線治療・抗がん剤に、免疫を活性化する〈アクセル〉である樹状細胞ワクチン療法を組み合わせました。MRIで腫瘍のわずかな増大が確認された1年10か月後には、免疫の〈ブレーキ解除〉である免疫チェックポイント阻害薬を追加。以降は進行が再び停止し、診断から3年間、良好な経過を維持しています。

    主治医のコメント

    本症例の主治医(K大学脳神経外科)からは、プレシジョンクリニックの治療によって脳腫瘍の進行が抑えられているという評価コメントが寄せられています。

    ― K大学脳神経外科(本症例の主治医)

    副作用・リスク

    樹状細胞ワクチン療法の副作用は基本的にほとんど認められませんが、以下の可能性があります。

    • 成分採血時:めまい・吐き気(迷走神経反射)、口の周り・手足のしびれ等
    • 細胞培養時:細菌等による培養汚染リスク
    • ワクチン接種時:注射部位の発赤・皮疹・発熱

    本症例で併用した免疫チェックポイント阻害薬は、免疫の働きを高める一方で、自己免疫反応による副作用(免疫関連有害事象)が生じることがあります。

    • 間質性肺疾患
    • 重症筋無力症・筋炎
    • 大腸炎・重度の下痢
    • 1型糖尿病
    • 肝機能障害・肝炎
    • 甲状腺機能障害
    • 神経障害
    • 皮膚障害 等

    治療効果には個人差があります。同様の効果を保証するものではありません。

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      矢﨑雄一郎 プレシジョンクリニック東京院長
      監修:矢﨑 雄一郎 医師
      プレシジョンクリニック 東京院長 / 医療法人社団プレシジョンメディカルケア理事長
      東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、東京大学医科学研究所で免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の開発に従事。現在はプレシジョンメディカルケア理事長として活躍中。専門分野は免疫療法及び消化器外科。約6,000症例の免疫療法を主導し、進行がんにおける個別化免疫治療(SynerTri®)プロトコルを確立。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法(樹状細胞ワクチン)の開発企業であるテラ株式会社の創業者。

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