胃がん 60歳 男性
再発スキルス胃がんの患者さまですが、重度の肺気腫を患っていたため手術は適応になりませんでした。抗がん剤の継続もできなかったため、プレシジョン免疫療法を開始。結果、スキルス胃がんは完全に消失しました。本症例は、英国の医学会誌に取り上げられた著効例になります。
診断名:スキルス胃がん(印環細胞がん)
経過:
重度の肺気腫により根治的な手術はできず、また内視鏡的粘膜切除術もスキルス胃がんであるために適用外と判断されました。抗がん剤は副作用により継続できなかったことから、プレシジョン免疫療法(樹状細胞ワクチン療法(スキルス胃がんへの局所投与))を実施。 7回投与後から1ヶ月経過時にはスキルス胃がんは縮小し、病理検査をしたところスキルス胃がんの細胞は消失しました。
※スキルス胃がんは、がんの中でも治癒が困難ながんの1つです。20代でも発症し、極めて予後が不良の病気です。今回は、抗がん剤等の標準治療は行っていないにもかかわらず、プレシジョン免疫療法のみで無再発状態が30カ月以上続いています。
免疫機能:
樹状細胞ワクチンによって、患者さまの体の中にスキルス胃がんと戦うT細胞が3倍以上に増加していました。
治療期間・回数:
樹状細胞ワクチン療法(4ヶ月・7回投与)
費用:
樹状細胞ワクチン療法(約280万円/セット(7回))
副作用・リスク:
プレシジョン免疫療法の副作用は基本的にほとんど認められることはありませんが、未知の副作用等が起こる可能性は否定できません。以下に、可能性のある副作用等についてお示しいたします。
樹状細胞ワクチン療法)
成分採血時:めまい、吐き気(迷走神経反射)、口の周り・手足のしびれ等
細胞培養時:培養時の細菌等の汚染等
ワクチン接種時:注射部位の発赤、皮疹、発熱
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