この症例のポイント
胃がん(中分化型腺がん)術後、腹膜播種(ステージⅢb→Ⅳ)。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 診断・手術 | 2017年5月、胃がんと診断。同年7月、幽門側胃切除術。術後の抗がん剤は副作用のため中止。 |
| 腹膜播種 | 2018年5月、PET-CTで腹膜播種と診断。同年6月、新たな抗がん剤を開始。 |
| 免疫療法 | 2018年7月、樹状細胞ワクチン療法を開始。 |
| 消失 | 2018年11月、PET-CTで腹膜播種が消失。 |
| 経過 | 2019年10月時点で、抗がん剤+樹状細胞ワクチン療法で無再発生存中。 |
当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押していきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。
本症例では、標準治療としての抗がん剤に、免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法を組み合わせています。
腹膜播種は手術や抗がん剤だけでは対応が難しい状態です。腹腔内に散らばったがん細胞に対して、全身に働く免疫を重ねる設計を当院では重視しています。
樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。本症例:樹状細胞ワクチン療法 4ヶ月・7回投与ののち継続。
当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。
免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)では重い副作用が認められることはほとんどありません。主な副作用は以下のとおりです。
腹膜播種は予後が厳しいことで知られますが、この症例では抗がん剤と樹状細胞ワクチン療法の併用で4ヵ月後に消失しました。効果には個人差がありますが、腹膜播種に対して免疫療法を重ねる設計は検討する価値があります。
この症例も術後の抗がん剤を中止した後に腹膜播種が出現しました。再発時には、体力に合わせた抗がん剤の選び直しと、副作用の少ない免疫療法の併用を検討します。
あります。当院では活性化リンパ球療法の腹腔内投与など、腹膜播種・がん性腹水に対する局所免疫療法も行っています。全身の樹状細胞ワクチン療法と組み合わせて設計します。
※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。
監修:岡崎 能久 医師
プレシジョンクリニック 名古屋院長 | 専門分野:消化器内科・内視鏡診断および治療
大阪大学医学部卒業。日本内科学会認定医・日本消化器病学会専門医。消化器がんの内視鏡診断・治療と免疫療法の併用設計に取り組んでいます。
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