乳がんステージ4、肝転移の消失、骨転移活動性の低下、腫瘍マーカー正常化

乳がん 40歳 女性

子育て世代の乳がんの患者さまです。術後、肝転移・骨転移を認めましたが、抗がん剤が効かず、プレシジョン免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)を併用を開始したところ、肝転移の消失、骨転移の活動性の低下、また腫瘍マーカーも正常化しました。

診断名:乳がん術後、肝転移、骨転移

経過:
20XX年6月:乳がんの診断にて、左胸筋温存乳房切除術、リンパ節郭清術施行。切除断端に腫瘍認めず。術後ホルモン剤内服
20XX年7月:抗がん剤開始。
20XX+3年6月:骨シンチにて右第II肋骨、左仙腸関節に転移巣出現。
20XX+3年10月:左仙腸関節転移に対し放射線治療。肝臓および右第II肋骨の転移出現。
20XX+6年2月:抗がん剤を再開するも奏功せず。
20XX+6年6月:抗がん剤と併用して、プレシジョン免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)を1クール(5回投与)施行。

腫瘍マーカー:CEAが治療開始に伴い、8から2に低下しました。

画像:
PET-CTにて、肝転移の消失、右第Ⅱ肋骨の転移巣の活動性の低下を認めました。

免疫反応:
樹状細胞ワクチン投与部位の発赤は、3回目投与以後陽性となり、樹状細胞ワクチン療法の効果が示唆されました。

治療期間・回数:
樹状細胞ワクチン療法(4ヶ月・7回投与)

費用:
樹状細胞ワクチン療法(約280万円/セット(7回))

副作用・リスク:
プレシジョン免疫療法の副作用は基本的にほとんど認められることはありませんが、未知の副作用等が起こる可能性は否定できません。以下に、可能性のある副作用等についてお示しいたします。 
 
樹状細胞ワクチン療法)
成分採血時:めまい、吐き気(迷走神経反射)、口の周り・手足のしびれ等
細胞培養時:培養時の細菌等の汚染等
ワクチン接種時:注射部位の発赤、皮疹、発熱