膵臓がん治療の未来像:腸内細菌叢の重要性とは?

プレシジョンクリニックグループに通院中の膵臓がん患者様は、化学療法を受けられておられる方も多いと思います。
化学療法は、効き具合が人によって違おり、実際の効果を治療前に予測するのは困難です。
化学療法への効果を事前に予測できたり、効果を高める薬があると、どんなに素晴らしいことでしょう。
治療効果の差は、患者様の癌細胞の遺伝子変異の差によるのではないかと考えられがちです。
今回ご紹介の論文では、治療への効果の差が、実は腸内細菌叢に依っており、
これが作り出す化学物質(indole-3-acetic acid (3-IAA))によることが明らかになりました。
3-IAAを薬として使い、多くの患者様で化学療法の治療効果を高めることが可能になるかもしれません。
すでに、当クリニックグループでは、腸内細菌叢に注目した治療も提案させていただいております。
化学療法だけでなく、免疫療法でも、腸内細菌叢が大事な働きをしていることが明らかになっています。

(以下より引用)

2月25日 ガンの化学療法効果を高める細菌叢因子(2月22日 Nature オンライン掲載論文)

プレシジョンクリニック名古屋院長
岡崎監修

【監修者】岡崎 能久

大阪大学医学部を卒業後、同大学院の修士課程を終了したのち、関西地方を中心に医療に従事、現在はプレシジョンクリニック名古屋院長として活躍中。専門は内視鏡診断および治療・研究開発。日本内科学会認定医や日本消化器病学会専門医、日本医師会認定産業医などの認定医を保有。

略歴:

2001/3

大阪大学医学部卒業

2001/6

大阪大学医学部附属病院内科研修医

2002/6

大阪厚生年金病院 内科 研修医

2003/5

国立循環器病センター内科レジデント

2004/5

大阪大学内科大学院生・研究生

2005/4

大阪大学大学院 外科系臨床医学(修士課程) 入学

2009/3

大阪大学大学院 外科系臨床医学(修士課程) 終了

2010/3

社会医療法人若弘会若草第一病院消化器内科

2011/4

川崎病院消化器内科)

2012/4

愛染橋病院消化器内科

2014/4

近畿大学医学部附属病院(大阪府内)消化器内科

2016/4

近畿大学医学部附属病院(奈良県)消化器内科

2018/1

大阪府立羽曳野医療センター消化器内科

2022/4

医療法人社団プレシジョンメディカルケア プレシジョンクリニック名古屋院長

専門分野:
内視鏡診断/治療・研究開発

認定医・資格等:
日本内科学会認定医
日本消化器病学会専門医
日本医師会認定産業医