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TOP 症例 脳腫瘍 30歳で診断された神経膠芽腫(摘出率60%)|樹状細胞ワクチン療法で8年間進行停止を維持した38歳女性の症例

30歳で診断された神経膠芽腫(摘出率60%)|樹状細胞ワクチン療法で8年間進行停止を維持した38歳女性の症例

この症例のポイント

  • 30歳で神経膠芽腫と診断された女性。手術(両側前頭開頭腫瘍摘出術)を行うも、摘出できたのは腫瘍の60%にとどまり、術後は放射線治療+抗がん剤(テモダール)を実施した。
  • 診断から6か月後にプレシジョンクリニックを受診し、樹状細胞ワクチン療法を開始。1セット終了後のMRIで進行停止を確認した。
  • その後は投与間隔を延ばしながら継続し、テモダール+樹状細胞ワクチン療法(年1回投与)で診断から8年間、進行停止を維持している。

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    神経膠芽腫とは

    神経膠芽腫(グリオブラストーマ)は、脳の神経膠細胞(グリア細胞)に由来する腫瘍の中でも最も悪性度が高いタイプのひとつです。進行が速く、周囲の正常な脳組織に浸潤するように広がるため、手術で腫瘍を完全に摘出することが難しいケースが少なくありません。標準治療は手術に放射線治療・化学療法(テモゾロミド:テモダール)を組み合わせるのが基本ですが、報告によって幅がありますが生存期間の中央値が1年前後とされることもあり、脳腫瘍の中でも特に予後が厳しいがん種のひとつとされています。

    本症例では、30歳で神経膠芽腫と診断され、手術(両側前頭開頭腫瘍摘出術)を行ったものの、摘出できたのは腫瘍の60%にとどまりました。術後は放射線治療+抗がん剤(テモダール)が開始されています。

    手術で摘出しきれなかった神経膠芽腫への追加治療という考え方

    神経膠芽腫は、切除範囲が制限され手術だけでは腫瘍を取り切れないことが多く、残存した腫瘍細胞への追加対応が長期的な課題になります。当グループでは、こうした標準治療の限界をふまえながら、免疫を活性化する樹状細胞ワクチン療法(SynerTri®のアクセル)を組み合わせる設計を検討することがあります。本症例でも、診断から6か月後にプレシジョンクリニックを受診し、樹状細胞ワクチン療法が開始されました。1セット終了後のMRIでは、腫瘍の進行が停止していることが確認されています。

    長期にわたる免疫療法の継続という考え方

    免疫療法は、状態が安定してきた段階で投与間隔を見直しながら、長期的に継続する設計をとることがあります。本症例では、樹状細胞ワクチン療法の開始当初は3か月ごとのペースで投与を継続していましたが、進行停止の状態が長く維持されるにつれて、投与間隔を年1回へと延ばしています。抗がん剤(テモダール)と樹状細胞ワクチン療法(年1回投与)の組み合わせを続けることで、診断から8年間、進行停止を維持しています。

    SynerTri®の役割 本症例での対応
    標準治療(手術・放射線治療・抗がん剤) 両側前頭開頭腫瘍摘出術(摘出率60%)ののち、放射線治療・抗がん剤(テモダール)を実施
    アクセル(免疫活性化) 樹状細胞ワクチン療法を診断から6か月後に開始し、投与間隔を調整しながら8年間継続

    よくある質問(FAQ)

    Q. 神経膠芽腫はどのくらい進行が早いがんですか?
    神経膠芽腫(グリオブラストーマ)は脳腫瘍の中でも最も悪性度が高いタイプのひとつで、手術・放射線治療・化学療法(テモダール)を行っても、報告によって幅がありますが生存期間の中央値が1年前後とされることもあります。本症例では、これに樹状細胞ワクチン療法を組み合わせ、診断から8年間、進行停止を維持しています。治療効果には個人差があります。
    Q. 手術で腫瘍を摘出しきれなかった場合、どんな追加治療がありますか?
    神経膠芽腫は周囲の脳組織への影響を避けるため、手術で腫瘍を完全に摘出できないことがあります。本症例でも摘出できたのは腫瘍の60%にとどまりました。当グループでは、標準治療(放射線治療・化学療法)に加えて、免疫を活性化する樹状細胞ワクチン療法(SynerTri®のアクセル)を組み合わせる設計を検討することがあります。
    Q. 樹状細胞ワクチン療法は何年くらい継続する必要がありますか?
    継続期間は症例により異なります。本症例では、最初は3か月ごとのペースで投与し、進行停止が長く維持されるにつれて年1回投与へと間隔を延ばしながら、診断から8年間、進行停止を維持しています。投与間隔の調整は経過を見ながら個別に判断します。

    Case Report ─ 当院の脳腫瘍改善症例

    重要症例

    脳腫瘍
    神経膠芽腫
    30代
    女性
    AYA世代
    摘出率60%
    樹状細胞ワクチン療法
    診断から8年 進行なし

    30代で神経膠芽腫と診断されたとき、手術で取りきれない腫瘍にできること

    ここまで神経膠芽腫の治療の考え方をご紹介しました。若い世代で診断された場合は、長い年月をどう過ごすかという視点も大切になります。実際に30歳で診断され、樹状細胞ワクチン療法を続けてこられた患者さまの経過をご紹介します。

    患者情報

    項目 内容
    診断名 脳腫瘍(神経膠芽腫)
    年齢・性別 38歳 女性(30歳時に診断)
    治療法 手術(両側前頭開頭腫瘍摘出術・摘出率60%)+放射線治療+抗がん剤(テモダール)+樹状細胞ワクチン療法
    治療期間・回数 樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。本症例では、当初3か月ごとのペースで投与し、その後は年1回投与へと間隔を延ばしながら長期継続しています。
    治療費 当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。

    治療経過

    時期 内容
    30歳時(診断時) 神経膠芽腫と診断。手術(両側前頭開頭腫瘍摘出術)を実施するも、摘出できたのは腫瘍の60%にとどまり不完全切除。術後、放射線治療+抗がん剤(テモダール)を開始。
    診断から6か月後 プレシジョンクリニックを受診し、樹状細胞ワクチン療法を開始。
    1セット終了後 MRIで進行停止を確認。
    その後 3か月ごとのペースで投与を継続。
    現在(診断から8年) 抗がん剤(テモダール)+樹状細胞ワクチン療法(年1回投与)へ間隔を延ばしながら、8年間進行停止を維持
    脳腫瘍(神経膠芽腫)2702 治療経過タイムライン(手術で摘出率60%の後、樹状細胞ワクチン療法を投与間隔を延ばしながら継続し8年間進行停止を維持)

    治療の考え方(SynerTri®)

    当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押ししていきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。

    本症例では、手術で摘出しきれなかった神経膠芽腫に対し、標準治療としての放射線治療・抗がん剤(テモダール)に、免疫を活性化する〈アクセル〉である樹状細胞ワクチン療法を組み合わせました。状態の安定にあわせて投与間隔を延ばしながら長期継続することで、診断から8年間、進行停止を維持しています。

    副作用・リスク

    樹状細胞ワクチン療法の副作用は基本的にほとんど認められませんが、以下の可能性があります。

    • 成分採血時:めまい・吐き気(迷走神経反射)、口の周り・手足のしびれ等
    • 細胞培養時:細菌等による培養汚染リスク
    • ワクチン接種時:注射部位の発赤・皮疹・発熱

    治療効果には個人差があります。同様の効果を保証するものではありません。

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      矢﨑雄一郎 プレシジョンクリニック東京院長
      監修:矢﨑 雄一郎 医師
      プレシジョンクリニック 東京院長 / 医療法人社団プレシジョンメディカルケア理事長
      東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、東京大学医科学研究所で免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の開発に従事。現在はプレシジョンメディカルケア理事長として活躍中。専門分野は免疫療法及び消化器外科。約6,000症例の免疫療法を主導し、進行がんにおける個別化免疫治療(SynerTri®)プロトコルを確立。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法(樹状細胞ワクチン)の開発企業であるテラ株式会社の創業者。

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