この症例のポイント
肺腺がん(右下葉)ステージⅣ。脳転移、骨転移(第2胸椎椎体・左恥骨)。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 発見 | 左目の複視・頭痛・嘔気で頭部CTを行い、肺がんの脳転移を確認。脳転移に対して手術。 |
| 診断 | 右下葉の原発肺腺がん、脳転移、骨転移(第2胸椎・左恥骨)と診断。 |
| 放射線治療 | 大学病院放射線科にて放射線治療。 |
| 免疫療法 | ご本人の希望で樹状細胞ワクチン療法(局所投与)を開始。 |
| 経過 | 原発巣は縮小(PR)、術前にあった右肺の小結節は消失(CR)。骨転移は進行(PD)。 |

当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押していきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。
本症例では、局所療法〈スイッチ〉としての放射線治療に、免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法の局所投与を組み合わせています。
原発巣と肺内の小結節には効果が見られた一方、骨転移は進行しました。転移部位ごとに反応が異なる場合、免疫チェックポイント阻害薬や骨転移への放射線など、次の一手を重ねる設計が必要です。
樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。本症例:樹状細胞ワクチン療法 4ヶ月・7回投与(局所投与)。
当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。
免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)では重い副作用が認められることはほとんどありません。主な副作用は以下のとおりです。
受けられます。この症例は脳転移の手術と放射線治療の後に樹状細胞ワクチン療法を行い、肺の原発巣が縮小しました。転移部位ごとに反応が異なるため、放射線や免疫チェックポイント阻害薬との組み合わせを検討します。
免疫の反応は部位によって異なり、骨転移は免疫が届きにくい場所のひとつです。このような場合は、骨転移への放射線治療や免疫チェックポイント阻害薬の追加など、次の設計を重ねます。
若い方は体力がある分、放射線・抗がん剤・免疫療法を組み合わせた治療を続けやすい傾向があります。仕事や家庭との両立も含めて、通院の設計をご相談ください。
※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。
監修:矢﨑 雄一郎 医師
プレシジョンクリニック 東京院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 理事長 | 専門分野:一般外科・消化器外科
がんゲノム情報に基づく個別化医療と免疫療法を専門とし、標準治療と組み合わせた治療設計に取り組んでいます。著書『免疫力をあなどるな!』。
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