この症例のポイント
下部食道がん。肺腺がん(12年前に左肺全摘除+放射線50Gy照射)とのダブルキャンサー。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 既往 | 20××−12年8月、肺腺がんに対し左肺全摘除+胸部放射線照射(50Gy)。 |
| 診断 | 20××年6月、嚥下困難で内視鏡検査を行い下部食道がんと診断。片肺・高齢・照射歴から標準治療はできないと判断。 |
| 免疫療法 | 20××+1年4月、樹状細胞ワクチン療法を希望して当院を受診。内視鏡的に毎回3×10⁷個の樹状細胞を腫瘍局所へ4回注入。 |
| 経過 | 治療後、食道がんの原発部位は縮小。食欲も改善。 |

当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押していきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。
本症例では、標準治療が行えない状況で、免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法を単独で用い、内視鏡下の局所注入という〈スイッチ〉を組み合わせました。
体への負担が小さい治療で「食べられる」状態を取り戻すことは、高齢の方の治療で最も大切な目標のひとつです。
樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。本症例:樹状細胞ワクチン療法 4ヶ月・7回投与(うち4回は内視鏡下の局所注入)。
当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。
免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)では重い副作用が認められることはほとんどありません。主な副作用は以下のとおりです。
受けられます。樹状細胞ワクチン療法は重い副作用がほとんどなく、ご高齢の方にも検討しやすい治療です。この症例は80歳・片肺の状態で治療を行い、食欲の改善が得られました。
この症例では治療後に食道がんが縮小し、食欲が改善しました。効果には個人差がありますが、腫瘍の縮小によって嚥下が楽になる場合があります。栄養療法もあわせて設計します。
この症例では4回の局所注入を行いました。回数と間隔は、腫瘍の大きさや内視鏡での到達しやすさ、全身状態をもとに決めます。
できます。この症例は肺がん治療後に食道がんが見つかった重複がんです。過去の治療歴(手術・放射線)を踏まえ、体に負担の少ない免疫療法を中心に設計しました。
※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。
監修:矢﨑 雄一郎 医師
プレシジョンクリニック 東京院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 理事長 | 専門分野:一般外科・消化器外科
がんゲノム情報に基づく個別化医療と免疫療法を専門とし、標準治療と組み合わせた治療設計に取り組んでいます。著書『免疫力をあなどるな!』。
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