この症例のポイント
この症例と似たような状況ではありませんか?
この症例では——
腹膜播種から、手術と抗がん剤・免疫療法で6年間無再発の長期生存を実現しました。
同じように膵臓がんステージ4で、標準治療中・標準治療後の方は、次に検討すべき治療を考えるタイミングです。
膵臓がん(膵尾部がん) ステージⅣ。手術所見で腹腔洗浄細胞診が陽性でした。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 紹介・受診 | 大学の免疫療法専門医からのご紹介で、当グループを受診されました。 |
| 治療準備・手術 | 免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の準備(採血・培養)を行ったうえで、連携病院にて手術を実施。 |
| 手術所見 | 腹腔洗浄細胞診が陽性で、お腹の中にすでにがん細胞が散らばった状態でした。 |
| 術後治療 | 抗がん剤(TS-1)を開始し、同時に免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)を併用。 |
| 経過 | 診断後、再発なく6年間にわたり良好に経過。連携病院の主治医からも良好な経過として評価され、学会でも報告された症例です。 |
当グループでは、標準治療(手術・抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押していきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。
本症例では、標準治療としての手術・抗がん剤(TS-1)に、免疫を活性化する〈アクセル〉として免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)を組み合わせています。手術前から免疫療法の準備(採血・培養)を進め、術後の早い段階から免疫療法を併用する設計としました。
樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。本症例は手術・抗がん剤と免疫療法を組み合わせた治療です。
当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。
免疫療法のうち、樹状細胞ワクチン療法・活性化リンパ球療法では重い副作用が認められることはほとんどありません。一方、免疫チェックポイント阻害薬では免疫が過剰に働くことによる副作用(免疫関連有害事象)に注意が必要です。主な副作用は以下のとおりです。
プレシジョンクリニックでは、膵臓がんに精通した外科医・内科医・がん薬物療法医・ゲノム解析の専門家がチームを組み、KRASをはじめとする遺伝子変異の解析に基づいて、お一人おひとりに合った膵臓がんの個別化医療をご提案しています。標準治療に加えて検討できる選択肢をお探しの方は、こちらをご覧ください。
※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。
監修:矢﨑 雄一郎 医師
プレシジョンクリニック 東京院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 理事長 | 専門分野:一般外科・消化器外科
がんゲノム情報に基づく個別化医療と免疫療法を専門とし、標準治療と組み合わせた治療設計に取り組んでいます。著書『免疫力をあなどるな!』。
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