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肺がんステージⅣで、間質性肺炎とご高齢のため「積極的な治療は難しい」と言われた80代男性|樹状細胞ワクチン療法のみを行った経過

この症例のポイント

  • 相談時の状況:右肺がんステージⅣ(胸膜播種・肝転移・骨転移)で、間質性肺炎とご高齢のため、主治医のもとでは対症療法のみとなっていた80代の男性です。呼吸苦と背部痛で入院し、胸水のドレナージ、持続酸素、痛みのコントロールが始まっていました。
  • 検討した課題:抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬は間質性肺炎を悪化させるおそれがあり、使える薬がない状況でした。「治療をしたい」というご本人の希望に、体への負担が少ない形で応えられる治療があるかを検討しました。
  • 行った治療と経過:樹状細胞ワクチン療法を単独で、4か月で7回行いました。呼吸苦は免疫療法のあと大きく改善し、持続酸素は毎分5リットルから0.5リットルまで減り、PET画像では右肺がん・胸膜播種・肝転移・骨転移の著明な縮小を確認しています。

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肺がんで「積極的な治療は難しい」と言われた方へ。
診察させてください。

薬が使えないときに何ができるかを、一緒に考えませんか。
まずは、これまでの治療と現在の状況をお聞かせください。
初診では、医師が資料を確認したうえで、選択肢・当院での治療の適否・費用とリスクをご説明します。
ご相談と初診は無料です(2回目以降の診察は有料です)。

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    Case Report ─ 当院で治療を行った肺がんの症例

    重要症例

    肺がん
    80代
    男性
    ステージ4
    胸膜播種
    肝転移・骨転移
    間質性肺炎
    樹状細胞ワクチン療法
    転移巣が縮小
    呼吸苦が改善

    「積極的な治療は難しい」と言われた肺がんステージ4でも、免疫療法で呼吸苦が著明に改善

    間質性肺炎とご高齢のため対症療法のみとなっていた肺がんステージⅣに、樹状細胞ワクチン療法を単独で行った患者さまの経過をご紹介します。肺がんステージⅣと、高齢や間質性肺炎があるときの治療の解説は、症例のあとにまとめています。

    患者情報

    患者さま 80代 男性
    診断名 肺がん(右肺)
    ステージ 4(胸膜播種・肝転移・骨転移)
    既往歴 間質性肺炎、高血圧
    治療内容 樹状細胞ワクチン療法(4か月・7回)

    経過

    診断 PET-CTで右肺がんと診断。原発巣・転移巣とも悪化していたが、間質性肺炎とご高齢のため主治医は積極的治療を行わず対症療法の方針
    入院 呼吸苦が徐々に増し、背部痛も出現して入院。胸水ドレナージ、持続酸素投与、疼痛コントロールを開始
    免疫療法開始 ご本人の治療希望が強く、体の負担や副作用の少ない樹状細胞ワクチン療法を開始
    症状の改善 呼吸苦などの症状は免疫療法後に劇的に改善。持続酸素は毎分5リットルから0.5リットルまで減量
    画像 右肺がん、胸膜播種、肝転移・骨転移の著明な縮小を確認
    肺がんステージ4 樹状細胞ワクチン療法前後のPET画像比較。治療前に多数みられた集積が治療後に減少している。
    ▲ 治療前(左)と治療後(右)のPET画像。右肺がん・胸膜播種・肝転移・骨転移の著明な縮小が認められました。

    治療の考え方(SynerTri®)

    当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押ししていきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。

    本症例では、抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬を使わず、免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法を単独で行いました。間質性肺炎やご高齢で標準治療が難しい方に、体への負担を抑えながら病変の縮小と症状の改善を目指す設計です。

    治療期間・回数/費用

    樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。

    当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。

    副作用・リスク

    免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)では副作用が認められることはほとんどありませんが、未知の副作用等が起こる可能性は否定できません。主な副作用は以下のとおりです。

    • 成分採血時:口の周り・手足のしびれ、倦怠感、吐き気(迷走神経反射)等
    • 細胞培養時:培養時の細菌等による汚染 など
    • ワクチン接種時:注射部位の発赤、皮疹、発熱

    本症例は、間質性肺炎とご高齢のため積極的な治療が行われていなかった肺がんステージ4に対し、樹状細胞ワクチン療法のみで転移巣が縮小し、呼吸苦が著明に改善した一例です。ただし治療効果には個人差があり、すべての患者さんに同様の結果が得られるとは限りません。

    院長から

    薬が使えないと言われた段階でも、症状をやわらげながら病変の縮小を目指す道があると、私たちは考えています。この方には、「治療をしたい」というご希望を受けて、体への負担が少ない樹状細胞ワクチン療法を単独で7回行いました。免疫を重ねたことが、持続酸素が毎分5リットルから0.5リットルまで減ったという経過に寄与できた可能性があると考えています。

    ご自身の場合に何ができるかは、
    資料を見てからお答えします。

    全身状態によっては、お受けできない場合があります。画像と検査値を見ないと、はっきりしたことはお答えできません。まずは今の状況をお聞かせください。
    【ご相談の流れ】

    ① お電話(医師または看護師が対応)またはフォームで、現在の状況をうかがいます
    ② 初診で、医師が検査結果などの資料を確認し、標準治療を含む選択肢と当院での治療の適否をご説明します
    ③ 費用とリスクをご説明します
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      肺がんステージ4(Ⅳ期)とは

      肺がんのステージ4は、がんが肺の外の臓器に転移しているか、胸膜や心膜に広がって胸水・心嚢水を生じている段階です。本症例は、右肺の原発巣に加えて胸膜播種(胸膜にがんが散らばった状態)、肝転移、骨転移を伴っていました。この段階では手術で取りきることはできず、治療の中心は薬物療法と、症状をやわらげる治療になります。

      ステージ4で起こる症状

      胸膜播種で胸水がたまると、息切れや呼吸苦が強くなります。骨転移は背中や腰の痛みの原因になり、本症例でも背部痛が出て入院に至りました。息苦しさと痛みは、治療の効果を実感しやすい症状でもあります。

      高齢・間質性肺炎があると治療の選択肢が狭まる理由

      肺がんの薬物療法には、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、抗がん剤があります。しかし間質性肺炎を持っている方では、これらの薬が間質性肺炎を悪化させる「薬剤性肺障害」のリスクが高く、使用を見送られることが少なくありません。免疫チェックポイント阻害薬でも間質性肺炎の増悪が問題になります。

      さらに80歳を超えると、体力(全身状態)の面から標準量の抗がん剤に耐えられないと判断され、痛みや呼吸苦への対症療法のみとなることがあります。本症例はまさにこの状況で、「治療をしたい」というご本人の希望と、使える薬がないという現実の間に立たされていました。

      検査方法

      PET-CT・CT 原発巣と転移(胸膜・肝臓・骨など)の広がりを調べ、ステージを決めます。治療の効果判定にも使います。
      遺伝子検査 EGFR・ALK・KRASなどのドライバー遺伝子変異を調べます。変異があれば分子標的薬が第一選択になります。
      PD-L1検査 免疫チェックポイント阻害薬の効きやすさの目安になります。
      呼吸機能・間質性肺炎の評価 KL-6などの血液検査と高分解能CTで、薬物療法のリスクを評価します。

      治療方法(ステージ4肺がんの標準治療と、体力・合併症による選択)

      ドライバー変異あり EGFR・ALKなどの変異に合わせた分子標的薬(飲み薬)が第一選択です。
      ドライバー変異なし 免疫チェックポイント阻害薬を単独、または抗がん剤と組み合わせて使います。PD-L1の発現で組み合わせを選びます。
      高齢・体力低下・間質性肺炎 薬の減量、単剤治療、または薬物療法を行わず症状緩和を優先する判断がされます。
      症状をやわらげる治療 胸水のドレナージ、酸素投与、痛みへの放射線や鎮痛薬、骨転移に対する骨修飾薬などを組み合わせます。

      当グループの考え方:体への負担が少ない免疫療法を軸にする

      抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬が使えない、あるいは使いたくない方に対して、当グループでは患者さんご自身の免疫細胞を使う樹状細胞ワクチン療法を軸に治療を設計します。重い副作用がほとんどなく、間質性肺炎やご高齢の方にも検討しやすい治療です。免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法を置き、状態に応じて放射線などの局所療法を組み合わせる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に設計します。

      「積極的な治療は難しい」と言われた段階でも、症状をやわらげながら病変の縮小を目指す道があると私たちは考えています。本記事の症例は、その一例です。

      よくある質問(FAQ)

      Q. 高齢で間質性肺炎があっても、肺がんの治療は受けられますか?

      抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬は間質性肺炎を悪化させるリスクがあるため見送られることがありますが、患者さんご自身の免疫細胞を使う樹状細胞ワクチン療法は重い副作用がほとんどなく、ご高齢の方や間質性肺炎のある方でも検討できます。体力や検査結果をみて個別に判断します。

      Q. 主治医から対症療法のみと言われました。相談できますか?

      できます。本症例も主治医のもとでは対症療法のみでしたが、ご本人の治療の希望を受けて樹状細胞ワクチン療法を開始しました。これまでの経過と検査結果をうかがったうえで、検討できる選択肢をご説明します。

      Q. 呼吸苦や痛みはよくなりますか?

      本症例では、免疫療法のあと持続酸素が毎分5リットルから0.5リットルまで減り、呼吸苦が著明に改善しました。ただし治療効果には個人差があり、すべての方に同じ経過が得られるとは限りません。

      Q. 樹状細胞ワクチン療法はどのくらいの期間ですか?

      1クール(7回)を約4か月で行うのが基本です。本症例も4か月・7回で実施しました。その後の継続は経過をみて相談します。

      ご紹介したのは、一人の患者さまの経過です。
      そこから先は、診察でお話ししましょう。

      診断名や現在の治療が曖昧でも構いません。まずは現在の状況をお聞かせください。
      初診では、医師が資料を確認したうえで、選択肢・当院での治療の適否・費用とリスクをご説明します。(2回目以降の診察は有料です)

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      お近くの院をお選びください(平日10:00〜18:00/休診日はホームページをご確認ください)

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        ※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。本記事は医師の監修のもと作成しています。個別の治療方針については、担当医師にご相談ください。
        矢﨑雄一郎医師 プレシジョンクリニック東京院長

        監修:矢﨑 雄一郎 医師
        プレシジョンクリニック 東京院長 / 医療法人社団プレシジョンメディカルケア理事長
        東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、東京大学医科学研究所で免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の開発に従事。現在はプレシジョンメディカルケア理事長として活躍中。専門分野は免疫療法及び消化器外科。約6,000症例の免疫療法を主導し、進行がんにおける個別化免疫治療(SynerTri®)プロトコルを確立。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法(樹状細胞ワクチン)の開発企業であるテラ株式会社の創業者。
        詳しい経歴はこちら

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