この症例のポイント
この症例と似たような状況ではありませんか?
この症例では——
手術不能の状態から、手術が可能になりました。
同じように膵臓がんステージ3・血管浸潤で手術困難で、標準治療中・標準治療後の方は、次に検討すべき治療を考えるタイミングです。
膵体部がん ステージⅢ。膵臓がんが血管に浸潤していたため、当初は手術が困難と診断されました。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 診断時 | 血管浸潤のため手術は困難と診断。 |
| 導入治療 | 重粒子線治療+抗がん剤(ジェムザール)を開始。わずかに縮小し、判定は進行停止。 |
| 治療調整 | 副作用のため抗がん剤をジェムザール→TS-1へ変更し、樹状細胞ワクチン療法を開始。 |
| コンバージョン手術 | がんが縮小して手術が可能となり、コンバージョン手術を実施。 |
| 経過 | 術後、病理医より「残存腫瘍(膵臓がん細胞)は指摘できない」との報告。寛解となり、再発なく経過観察中。 |

当グループでは、標準治療(抗がん剤)を土台としつつ、プラスアルファで免疫の働きで後押していきます。進行がんでも免疫の働きを強化するために、患者さまの状況に応じて複合的に免疫を改善させる独自のプロトコルSynerTri®(シナトリ/学術名 iCCI)で個別に免疫治療を設計します。
本症例では、標準治療としての抗がん剤(ジェムザール→TS-1)に、免疫を活性化する〈アクセル〉として樹状細胞ワクチン療法を、局所療法〈スイッチ〉として重粒子線治療を組み合わせています。
樹状細胞ワクチン療法は、1セット(7回)を1つのクール(治療単位)として実施します。本療法は、最初のクールを終えたあとも治療を継続される方が多くいらっしゃいます。
当院の治療はすべて自費診療(保険適用外)です。費用は改定される場合があるため、最新の金額は料金表をご確認ください。なお、クール終了後に治療を継続される場合は、別途費用がかかります。
免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)では副作用が認められることはほとんどありません。主な副作用は以下のとおりです。
プレシジョンクリニックでは、膵臓がんに精通した外科医・内科医・がん薬物療法医・ゲノム解析の専門家がチームを組み、KRASをはじめとする遺伝子変異の解析に基づいて、お一人おひとりに合った膵臓がんの個別化医療をご提案しています。標準治療に加えて検討できる選択肢をお探しの方は、こちらをご覧ください。
※治療効果には個人差があり、すべての患者さまに同様の結果が得られるとは限りません。また、本症例で用いた治療には、国内の保険適応や大規模臨床試験で標準治療として確立されていないものも含まれます。実際の治療は、リスクとベネフィットを評価し、ご本人の同意のもとで設計します。
監修:矢﨑 雄一郎 医師
プレシジョンクリニック 東京院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 理事長 | 専門分野:一般外科・消化器外科
がんゲノム情報に基づく個別化医療と免疫療法を専門とし、標準治療と組み合わせた治療設計に取り組んでいます。著書『免疫力をあなどるな!』。
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