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Japan's First RAS Inhibitor Clinic

RAS阻害薬とは
日本初のRAS変異がん専門外来

RAS(KRAS)変異とDNA二重螺旋のイメージ

〜RAS(KRAS)変異がんでお悩みの方へ〜
長らく「薬で標的にできない」とされてきたRAS変異。2021年以降、それを直接ねらうRAS阻害薬が次々と登場し、2026年8月には米国で膵臓がん初のRAS標的薬が承認されました(日本は未承認)。
変異の「型」・がんの種類・治療歴をもとに、承認薬・治験・研究段階の薬剤・免疫療法の観点から、次に検討すべきRAS(KRAS)変異がん治療を個別に提案します。

約90%
膵臓がんの
RAS(KRAS)変異率
40〜45%
大腸がんの
RAS(KRAS)変異率
約30%
非小細胞肺がんの
RAS(KRAS)変異率
世界初
転移性膵腺癌への分子標的薬
米国FDA承認(2026年8月)
Japan's First RAS Inhibitor Clinic
RAS Watcher 独自情報収集
SynerTri® 登録商標
世界最前線エビデンス
Answer

RAS阻害薬(RAS Inhibitor)とは、がんの増殖を駆動するRAS(KRAS)遺伝子変異を直接ねらう分子標的薬です。RAS変異は長年「薬で標的にできない」とされてきましたが、2021年のソトラシブ承認を皮切りに、変異の型(G12C・G12D・G12V・G12R)ごとの薬剤開発が世界中で進んでいます。代表例が複数のRAS変異を1剤でカバーするPan-RAS阻害薬「ダラクソンラシブ(daraxonrasib/RMC-6236)」で、第III相RASolute 302試験で全生存期間の約2倍の延長(RAS G12変異集団で13.2ヶ月 vs 6.6ヶ月、HR 0.40)が示され(O'Reilly EM ら, NEJM 2026, DOI:10.1056/NEJMoa2605555)、2026年8月26日に米国FDAが販売名RASONQUE(ラソンク)として転移性膵腺癌に対し承認しました。転移性膵腺癌に対する分子標的薬としては世界初の承認です。ただし日本国内では未承認であり、保険診療での使用はできません(2026年8月時点)。

IMPORTANT / 日本国内での取り扱い

ダラクソンラシブ(RASONQUE/ラソンク)は日本国内では未承認です。2026年8月26日の承認は米国FDAによるもので、日本での使用を意味するものではありません。国内では保険診療での使用はできず、当外来でも投与は行っていません。本ページは、変異の「型」に応じて現時点で日本で検討しうる選択肢を整理するための情報提供を目的としています。

このページでわかること

What is the RAS Mutation

RAS変異とがん治療

RAS(ラス)遺伝子は、細胞の増殖シグナルを制御する「スイッチ」のような役割を持つ遺伝子です。RAS変異が起こると、このスイッチが「常時ON」状態になり、がん細胞が無秩序に増殖します。次の図のように、正常なRASは必要な時だけONになり役目を終えるとOFFに戻りますが、変異したRASはOFFにできず「常時ON」のままになります。

ヒトのがん全体の約30%、膵臓がんの90%以上にRAS変異が存在しますが、長年にわたり「ドラッガブルでない(薬で標的にできない)」とされてきました。しかし2021年以降、RAS変異を直接ターゲットにするRAS阻害薬(RAS Inhibitor)が次々と登場し、状況は大きく変わりつつあります。

約30%
全がん種のRAS変異率
90%+
膵臓がんのRAS変異率
2021〜
RAS阻害薬が登場
用語集:KRAS変異とは →

What is the RAS Mutation

RAS変異——増殖シグナルの「常時ON」

正常なRAS 必要な時だけ ON になる RAS 終われば OFF に戻る 正常な細胞分裂
変異したRAS スイッチが戻らなくなる 常時ON RAS OFF にできない がん細胞が無秩序に増殖
RAS阻害薬は、この「常時ON」を直接ねらって止める
図:RAS変異による「常時ON」と細胞増殖の模式図/プレシジョンクリニック作成
変異の「型」別 治療選択肢の早見表(2026年8月時点)
変異の型 多いがん種 国内承認薬 海外承認・研究段階の薬剤
KRAS G12C 肺がん・大腸がん ソトラシブ(承認あり) エリロンラシブ(RMC-6291)ほか
KRAS G12D 膵臓がん 直接の承認薬なし ゾルドンラシブ(RMC-9805)治験
KRAS G12V 膵臓がん・肺がん 直接の承認薬なし RMC-5127 ほか(臨床試験移行中)
複数の型(Pan-RAS) 膵臓がんを含む幅広いがん種 直接の承認薬なし(日本未承認) ダラクソンラシブ(RMC-6236/RASONQUE=ラソンク)米国FDA承認 2026年8月

※ 承認・治験状況は2026年8月時点で、国・がん種・治療ラインにより異なります。ダラクソンラシブは米国では承認されていますが、日本国内では未承認で保険診療の対象外です。研究段階・適応外の薬剤には効果が確立していないものが含まれます。実際に検討できる選択肢は、KRAS/RAS変異の型がわかる遺伝子検査結果をもとに個別にご説明します。

RAS Inhibitor Family — Latest Updates

RAS阻害薬ファミリー
最新情報

変異の「型」ごとに、新しいRAS阻害薬の開発が世界中で進んでいます。代表格のダラクソンラシブは、第III相RASolute 302試験で化学療法と比べ全生存期間の延長(RAS G12変異集団で13.2ヶ月 vs 6.6ヶ月、HR 0.40、死亡リスク約60%低下)が示され(O'Reilly EM ら, N Engl J Med. 2026;395(4):325-337, DOI:10.1056/NEJMoa2605555)、2026年8月26日に米国FDAが承認。2026年8月19日には欧州臨床腫瘍学会(ESMO)が診療ガイドラインを緊急改訂して推奨に収載しました。当外来では独自システム「RAS Watcher」で最新の承認・開発・治験状況を毎週アップデートしています。(承認・治験状況は2026年8月時点。ダラクソンラシブは日本国内では未承認です)

daraxonrasib / RMC-6236 / RASONQUE
ダラクソンラシブ
G12C・G12D・G12V・G12R等、複数のRAS変異を1剤でカバーする世界初のPan-RAS阻害薬。Revolution Medicines社開発。1日1回の経口薬。転移性膵腺癌に対する分子標的薬として世界初の承認。日本は未承認。
米国FDA承認済(2026年8月・日本未承認)
elironrasib / RMC-6291
エリロンラシブ
KRAS G12C変異に対する次世代阻害薬。GTP結合型(ON状態)を標的とし、第一世代G12C阻害薬と異なるアプローチ。
臨床試験進行中(日本未承認)
zoldonrasib / RMC-9805
ゾルドンラシブ
膵がんで最も多いKRAS G12D変異に対する選択的阻害薬。膵がんへの適用に期待が高まる。
Phase 1/2 進行中
RMC-5127(開発コード)
RMC-5127
KRAS G12V変異(膵がん・肺がんで頻出)を標的とした選択的RAS阻害薬。前臨床から臨床試験へ移行中。
Phase 1/2 進行中

ここで紹介する薬剤の多くは、国内未承認または研究段階のものを含みます。使用を検討する場合は、医師の責任のもとでの個人輸入、拡大アクセス制度(EAP)、治験への参加などが前提となり、効果が確立していないものもあります。適応・入手可否・費用・リスクは、KRAS/RAS変異の型がわかる遺伝子検査結果をもとに、相談の上で個別にご説明します。

※【表記について】一般名は「ダラクソンラシブ(daraxonrasib)」です。RASONQUE は米国での販売名で、読みは「ラソンク」です(「ラゾンク」と表記・検索されることもあります)。日本での販売名は決まっていません(国内未承認のため)。

ご自身の変異の「型」に合う選択肢を確認しませんか? 承認薬・治験・研究段階の薬剤のうち、いま検討しうるものは変異の型で変わります。遺伝子検査結果をもとに整理します。
変異の型から治療を相談する

Why Our RAS Clinic

RAS変異がん専門外来の
4つの強み

01
🔬

KRAS標的
樹状細胞ワクチン

Neoantigen DC Vaccine

KRAS変異そのものを標的にしたネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法を実施。患者個別のHLA型・変異タイプに合わせて設計します。

樹状細胞ワクチン療法 →
02
📡

独自の
最新情報収集

RAS Watcher

PubMed・ClinicalTrials.gov・FDA等を独自システム「RAS Watcher」で毎週自動アップデート。世界最前線の情報をいち早く患者さまへ提供します。

03
🧬

遺伝子変異解析
(リキッドバイオプシー)

Genomic Analysis

エクソーム解析および各種リキッドバイオプシーを個別に実施。KRAS変異タイプの同定から、最適な治療プランの構築まで一貫対応します。

リキッドバイオプシーとは →
04
🌏

海外患者対応
(SynerTri®)

SynerTri Immunotherapy®

海外からの患者さまにも英語で対応するSynerTri Immunotherapy®プログラムを提供。アジア・欧米からの来院実績があります。

海外の患者さま向けご案内 →
SynerTri®とは →

RAS変異の「型」を起点に、承認薬・治験・研究段階の薬剤・免疫療法をどう組み合わせて検討しうるか——ゲノム情報をもとにチームで整理し、メリットとリスクを正直にご提案いたします。

Frequently Asked Questions

よくあるご質問

RAS(KRAS)変異がんの患者さま・ご家族から実際に多く寄せられる質問にお答えします。

RAS変異(KRAS変異)があると、どんな治療が考えられますか?
変異の「型」とがんの種類によって異なります。KRAS G12C型では承認薬(ソトラシブ)が使える場合があります。膵がんで多いG12D・G12V・G12R型には、現時点で国内承認された直接の阻害薬はなく、研究段階の薬剤や免疫療法分子標的治療、経路を標的とする併用などが検討の対象になります。まず遺伝子検査でご自身の変異の型を確認することが出発点です。
膵臓がんにRAS阻害薬(ソトラシブ)は使えますか?
ソトラシブの国内承認は非小細胞肺がんと大腸がん(いずれもKRAS G12C型)で、膵がんは承認の対象外です。また膵がんでG12C型はまれで、多くはG12D/G12V/G12R型です。そのため膵がんでは、研究段階の次世代RAS阻害薬や免疫療法などを、相談の上で個別に検討することになります。詳しくは膵臓がんの治療相談ページもご確認ください。
ダラクソンラシブがFDA承認されたと聞きました。日本でも使えますか?
2026年8月26日、米国FDAがダラクソンラシブを販売名RASONQUE(ラソンク)として転移性膵腺癌に対し承認しました(転移性膵腺癌への分子標的薬としては世界初)。審査はFDA長官のNational Priority Voucherプログラムの下で行われ、本来の審査期限より6.5ヶ月早い決定でした。ただし日本国内では未承認であり、保険診療での使用はできません(2026年8月時点)。米国での承認は、日本での使用を意味するものではありません。日本での承認時期に公式発表はなく、一般にFDA承認から国内承認までは1〜3年程度を要することが多いため2027年〜2029年頃が一つの目安と考えられますが、これはあくまで推論です。当外来では、遺伝子検査結果と治療歴をもとに、現時点で検討しうる選択肢を個別に整理してご説明します。詳しくはダラクソンラシブとは(完全解説)ASCO 2026速報をご覧ください。
RAS変異の検査を受けていなくても、ダラクソンラシブの対象になりますか?
米国FDAが承認した適応にはRAS変異の有無による限定がなく、コンパニオン診断(治療薬とセットで行う遺伝子検査)も必要とされていません。第III相RASolute 302試験で、RAS G12変異集団と変異の有無を問わない全体集団がほぼ同一の結果(ともに全生存期間13.2ヶ月、HR 0.40)を示したためです。一方、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)は2026年8月19日の診療ガイドライン緊急改訂で、RAS G12変異陽性かつ全身状態良好(ECOG PS 0-1)の患者への単剤療法を推奨しており、承認適応より狭い範囲を推奨しています。いずれも米国・欧州での話で、日本国内では未承認です。ただし変異の「型」を知ることは今後の選択肢を検討するうえで有用ですので、KRAS変異の確認をおすすめしています。
標準治療を続けてきましたが、ほかに選択肢はありますか?
遺伝子検査の結果によっては、検討し得る選択肢が見つかる場合があります。ただし、それらには研究段階や適応外の治療が含まれ、効果が確立していないものもあります。当外来は治療の効果をお約束する場ではなく、選択肢のメリットとリスクを正直に整理し、一緒に検討する相談の場です。
費用はどのくらいかかりますか?
RAS変異がんに対して検討する治療の多くは公的医療保険の対象外(自由診療)です。費用は選択する内容によって大きく異なるため、相談時に目安をお伝えします。最新の料金は料金表もご確認ください。費用面のご相談も承っています。
疑問が残った方も、まずはご相談ください 当外来は効果をお約束する場ではありません。選択肢のメリットとリスクを正直に整理し、一緒に考える相談の場です。
変異の型から治療を相談する

RAS Inhibitor Columns

RAS阻害薬 解説コラム

専門医が最新エビデンスを解説するコラムです。

矢﨑雄一郎 RAS変異がん個別化医療を担当する院長

Supervising Physician

監修医師
矢﨑 雄一郎
プレシジョンクリニック東京 院長/医療法人社団プレシジョンメディカルケア 元消化器外科医/免疫療法開発企業テラの創業者・ファウンダー

RAS変異は、長らく「薬で標的にできない」がんの代表とされてきました。私たちが専門外来を立ち上げたのは、その常識が変わりつつある今だからこそ、最新の科学を正しく整理してお伝えしたいと考えたからです。2026年8月、米国で転移性膵臓がんに対する初の分子標的薬が承認されました。ひとつの時代が動いたと感じています。ただし日本ではまだ使えません。だからこそ、期待と現実の両方を正確にお伝えすることが、いま最も大切だと考えています。

大切なのは、変異の「型」を正確に知ることです。G12C・G12D・G12V・G12R——型が違えば、使える承認薬も、検討しうる治験も、研究段階の薬剤も、そして免疫療法も変わります。これこそが、本当の意味での個別化医療です。私たちは独自の情報収集システムで世界最前線のエビデンスを追い続けています。

同時に、私たちは効果をお約束する場ではないことも、正直にお伝えします。メリットとリスクを一緒に整理し、納得して次の一歩を選んでいただく——それが当外来の役割です。まず、現在の遺伝子検査結果と治療歴を教えてください。

How to Consult

ご相談の流れ

RAS(KRAS)変異がんについて、初めての方でも相談しやすいよう、4つのステップで進めます。標準治療中・標準治療後のいずれの段階でもご利用いただけます。

01

相談フォームから連絡する

相談フォームに、診断名・現在の治療状況・相談したい内容をご入力ください。

02

遺伝子検査結果と治療歴を整理する

KRAS/RAS変異の型がわかる遺伝子検査結果・画像検査・これまでの治療歴を確認します。

03

確認すべき選択肢を整理する

承認薬・治験・研究段階のRAS阻害薬・免疫療法の観点から、メリットとリスクを整理します。

04

担当者より折り返し連絡する

ご入力内容を確認したうえで、担当者より折り返しご連絡します。

RAS変異がんについて専門医に相談する

プレシジョンクリニックのRAS変異がん専門外来では、ゲノム解析に精通した医師がチームを組み、KRAS/RAS変異の型に基づいて、承認薬・治験・研究段階の薬剤・免疫療法の観点から確認すべき選択肢を整理します。標準治療に加えて検討できる選択肢をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。

査読論文掲載(CUREUS) 東京・名古屋・神戸 3院 RAS Watcher 毎週更新 SynerTri® 登録商標
監修:矢﨑雄一郎 最終更新:2026年6月14日 本ページは医療広告ガイドラインを踏まえて内容を確認しています
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