投稿日:2026.10.30/更新日:2026.10.30
Precision Clinic Column
「手術ができない」ことと、
「局所治療ができない」ことは、同じではありません。
膵臓癌(膵臓がん)で「手術で取りきることは難しい」と告げられたとき、残された道は抗がん剤だけだと受け取る方が少なくありません。ただ、遠隔転移がなく、がんが膵臓とその周囲にとどまっている場合、日本では2022年4月から、陽子線治療・重粒子線治療が保険診療の対象になっています。本コラムでは、どういう方が対象になるのか、どこまでの成績が報告されているのか、そして何がまだわかっていないのかを、原典の数値に基づいて整理します。
この記事でわかること
先に、いちばん大事な整理をします。膵臓癌では、手術ができるかどうかによって、粒子線治療の意味がまったく変わります。
切除可能と判断された場合、治癒を目指す治療の中心は現在も手術です。術前・術後の化学療法と組み合わせるのが標準的な流れで、この位置づけは変わっていません。粒子線は、この段階では保険適用の対象外です。
一方、腫瘍が腹腔動脈や上腸間膜動脈といった主要な血管を巻き込んでいるために手術で取りきることが難しいと判断された場合。ここで、化学療法に加えて陽子線治療・重粒子線治療という治癒を目指す局所治療を検討できます。日本では2022年4月の診療報酬改定で、この条件を満たす膵臓癌が粒子線治療の保険適用となりました。
2022年4月 診療報酬改定・粒子線治療の対象疾患
局所進行性膵癌※
※ 手術による根治的な治療法が困難であるものに限る
日本放射線腫瘍学会(JASTRO)保険適用疾患一覧/群馬大学重粒子線医学センター案内より。陽子線・重粒子線ともに同条件。
この「※」は、粒子線治療が手術の代わりとして認められたわけではないことを示すと同時に、手術ができない方には治癒を目指す道が国の制度として用意されていることも示しています。どちらの意味も、正確に受け取っていただきたい部分です。
乳がんや大腸がんの感覚でステージを尋ねると、膵臓癌では話がかみ合わないことがあります。UICCのステージ分類と、手術ができるかどうかが一対一で対応していないためです。
UICC第8版でステージIIIに相当するのはT4、つまり主要動脈への浸潤がある状態で、ここは多くが切除不能・局所進行(UR-LA)または切除可能境界(BR-A)に該当します。一方、ステージIIBはリンパ節転移があっても動脈浸潤がなければ切除できることがあります。ステージが進んでいるから手術ができない、とは限りません。逆もまた然りです。TNM分類そのものは膵臓癌のステージ分類にまとめています。
膵臓癌の治療を考えるとき、問題を2つに分けると整理しやすくなります。
| 問題 | 何が起きるか | 担当する治療 |
|---|---|---|
| ① 遠隔転移 | 診断時点で微小な転移が全身に存在していると考えられ、肝臓・肺・腹膜などに現れる。膵臓癌の死因の主体 | 全身治療 化学療法・分子標的治療・免疫療法 |
| ② 局所の進行 | 原発巣が増大して血管・胆管・十二指腸を巻き込み、黄疸・疼痛・通過障害を招く。生活の質を直接損なう | 局所治療 手術・放射線治療・粒子線治療 |
この2つは別の問題であり、それぞれに担当する治療が違います。膵臓癌の治療計画が複雑に見えるのは、同じ病気に対して性質の異なる2種類の攻め方を、順番と組み合わせを考えながら並行させているからです。逆に言えば、この2軸を分けて聞くだけで、担当医の説明はかなり見通しよく整理できます。ですから「化学療法か放射線か」という二者択一ではありません。全身治療で遠隔転移を抑えながら、対象となる方には局所治療を追加する。これが現在の考え方です。
ここを混ぜると、話が一気にわからなくなります。
この点を、無作為化比較試験の結果から確認しておきます。LAP07試験は、局所進行膵癌で4か月の導入化学療法後に病勢が制御された患者を、化学療法継続と化学放射線療法に無作為割付した第3相試験です[1]。
全生存期間の中央値は化学療法16.5か月、化学放射線療法15.2か月で、ハザード比1.03、P=0.83。生存期間に差はありませんでした。ここだけを取り上げて「膵臓癌に放射線は効かない」と語られることがあります。
ただ、同じ試験で局所進行は46%から32%へ有意に減少しています(P=0.03)。正しい解釈はこうなります。放射線には局所制御の効果が確かに示された。しかしその効果だけでは、遠隔転移を含めた全生存の改善には結びつかなかった。
つまり、局所治療に期待できるのは主として局所制御であり、全身の問題は全身治療が担う。役割分担の話です。ここを混同しなければ、粒子線のデータも冷静に読めます。
日本は重粒子線治療の実績が世界で最も厚い国です。稼働している炭素イオン線施設の数、蓄積された症例数、そして膵臓癌という特定の疾患に絞った多施設研究の存在という点で、海外のどの地域とも条件が異なります。以下に紹介する数値の多くが日本発であるのは、そのためです。この事実は、日本の患者さまにとって実際にアクセスしうる治療かどうかを判断するうえで意味を持ちます。
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 対象・線量 | 局所進行膵癌 72例/52.8または55.2 Gy(RBE)・12分割/78%で化学療法併用 |
| 生存期間中央値 | 21.5か月(95%CI 11.8–31.2) |
| 1年/2年 生存率 | 73%(62–84)/46%(31–61) |
| 1年/2年 局所再発率 | 16%(9–26)/24%(14–36) |
| 有害事象 | 急性期Grade 3–4 血液毒性 26%(19例)/Grade 3 食欲不振 3%(2例)/晩期Grade 3 消化管毒性 1%(1例)/晩期Grade 4・5 なし |
参考として、X線を用いた強度変調放射線治療では生存期間中央値14〜17か月、2年局所制御率39〜42%と報告されています[2][3]。局所制御という一点では、重粒子線の成績は目を引きます。
2026年、単群研究を統合したシステマティックレビューとプール解析が報告されました。9つの単群研究・計406例を統合したものです[4]。
1年局所制御率
84%
2年局所制御率
64%
1年/2年 生存率
65% / 38%
化学療法を併用した研究群では2年生存率44%、併用していない研究群では22%でした。ただし、これは研究単位のサブグループ比較(study-level)であり、患者を無作為に割り付けた比較ではありません。「重粒子線に化学療法を足せば生存が2倍になる」と読むことはできません。併用している研究のほうが全身状態の良い患者を扱っている、という交絡が排除できないためです。
陽子線についても、局所進行膵癌のデータが蓄積しています。
米国7施設の多施設前向きレジストリでは、手術不能または医学的に手術ができない局所進行膵癌19例に根治的意図で陽子線治療(線量中央値54 Gy/30分割)を実施しました[5]。68.4%が先行化学療法、78.9%が同時併用化学療法を受けています。結果は生存期間中央値14.6か月、2年時点の局所領域再発回避率81.7%。注目すべきは安全性で、Grade 3以上の急性期・慢性期の治療関連有害事象は認められませんでした。全例が治療を完遂しています。
国内からは、切除不能ステージIII局所進行膵癌54例に陽子線治療を行った単施設の報告があります[6]。1年生存率77.8%、2年生存率35.2%、生存期間中央値18.2か月。局所無増悪生存率は1年89.7%、2年74.5%でした。線量を上げた群のほうが局所制御は良好で、67.5 Gy以上の照射と標準的な同時化学療法の組み合わせが良好な局所制御をもたらしたと結論されています。
なお、この報告の著者ら自身が「重粒子線で報告されている成績は本研究より明らかに良好であった」と記しています。陽子線と重粒子線を同一のものとして語れないことを示す、正直な記述だと考えます。
粒子線の利点を「副作用が少ない」と一言でまとめるのは、正確ではありません。膵臓の周囲には胃・十二指腸・小腸という放射線に弱い臓器が密着しており、これらへの線量が治療の制約になります。正常組織への線量をできるだけ抑えながら、腫瘍へ線量を集中させられることが、粒子線を検討する理論的な根拠です。
実際、消化管の有害事象はゼロではありません。海外の重粒子線の報告では、治療中にCTCAE Grade IIIの腹水を生じた例や、局所再発例への照射で胃炎による消化管出血を生じた例が報告されています[7][8]。粒子線だから安全と言い切ることはできません。
ここまでを読むと、手術と粒子線は別々の患者さまに向けられた別々の治療のように見えるかもしれません。ところが実際の臨床では、この二つを順番に組み合わせるという設計が試みられています。二項対立を崩す報告を紹介します。
動脈浸潤を伴う膵管腺がん(PDAC)に対して、重粒子線を含む集学的治療を行ったのち切除に進んだ選択症例の解析が2026年に報告されました[9]。
重粒子線治療後に切除へ進んだ症例の成績
数字だけを見ると、きわめて良好に見えます。
読み方には注意が必要です。これは「重粒子線後に切除まで到達できた方」という強い選別を通過した集団の成績であり、粒子線を受ければ手術可能になる、という意味ではありません。
それでも、ここから言えることがあります。粒子線と手術は、どちらかを選ぶ関係とは限りません。選択された症例では、粒子線を含む集学的治療のあとに切除へ進む治療戦略が研究されています。「手術か、粒子線か」ではなく「どういう順番で、何を組み合わせるか」という設計の問題として捉えるほうが実態に近い。
局所進行膵癌で、化学療法に粒子線を加えるかどうかを考える際の判断材料を並べます。
| 観点 | PROS(期待できること) | CONS(限界・注意点) |
|---|---|---|
| 局所制御 | 重粒子線の2年局所制御率64%、陽子線の2年局所領域再発回避率81.7%など、良好な成績が複数報告 | すべて単群研究。化学療法単独との無作為化比較試験はない |
| 生存期間 | J-CROS 1403で生存期間中央値21.5か月・2年生存率46% | 導入化学療法で増悪しなかった方が照射に進む選別効果を含む。海外では歴史的対照に対する生存改善を確認できなかった報告もある |
| 身体負担 | 全身麻酔・開腹を要さない。12分割程度で完了し、膵臓を温存できる | 消化管の有害事象はゼロではない。腹水・消化管出血の報告あり |
| 遠隔転移 | 対処できません。粒子線は局所治療であり、この点は手術と同じ。全身治療である化学療法が引き続き不可欠 | |
| 保険・アクセス | 手術で取りきることが困難な局所進行膵癌なら保険適用(2022年4月〜) | 実施施設が限られ、通院・滞在の負担がある。切除可能例は適応外 |
| その後の展開 | 選択症例では照射後に切除へ進む戦略が研究されている | 切除到達を約束するものではなく、強い選択バイアスを含む報告 |
※個別症例であり、治療効果には個人差があります
当院の実例
膵臓癌ステージⅣ、肺と肝臓に多発転移があった50代男性に、抗がん剤に免疫療法と陽子線治療を段階的に重ね、腫瘍マーカーが正常値まで改善した経過
腹部の痛みをきっかけに膵臓癌ステージⅣと診断された50代の男性です。肺と肝臓に多発転移があり手術はできず、受診時は食欲が約10%まで落ちて、日中の半分以上を横になって過ごしていました。抗がん剤(FOLFIRINOX、のちにジェムザール+アブラキサン)に、NK細胞療法・樹状細胞ワクチン療法・免疫チェックポイント阻害薬・陽子線治療を順に重ね、温熱療法と栄養療法で体を支えました。1か月単位で体調と食欲が戻り、陽子線治療のあとに腫瘍マーカー(CEA 8.4・CA19-9 1,410)は正常値まで改善し、体調も発症前に近い状態まで回復しています。
※個別の症例であり、治療効果には個人差があります。標準治療を土台に免疫療法を併用した一例であり、同じ結果をお約束するものではありません。
LAP07が示したのは、局所を制圧しても遠隔転移が支配する、という構造でした。であれば、粒子線を受ける方にとっての次の課題は明確です。全身治療をどう設計するか。ここが当院の関わる領域です。
照射された腫瘍細胞は、免疫原性細胞死と呼ばれる形で死に、腫瘍抗原や危険シグナルを放出します。これを樹状細胞が拾えば、全身のキラーT細胞が動く可能性がある。局所治療を全身の免疫応答の起点として使うという発想で、放射線の役割そのものを読み替えることになります。
この方向の基礎的な裏づけは蓄積しつつあります。CAFを標的とする治療戦略が放射線療法や免疫療法の効果を高めうるとするレビューを、当院でもがん関連線維芽細胞(CAF)標的療法が放射線・免疫療法を増強として紹介しています。腫瘍微小環境そのものの解説は腫瘍微小環境(TME)とがん治療にまとめました。
プレシジョンクリニックグループでは、放射線の照射量や回数を工夫して免疫効果を引き出す取り組みを10年以上前から行ってきました。樹状細胞ワクチン療法・免疫チェックポイント阻害薬・放射線療法を組み合わせた複合がん免疫療法は、学術的には iCCI(innovative combination cancer immunotherapy)、商標としては SynerTri® と表記しています。2024年の米国癌学会(AACR)で発表し、Cancer Research 誌に掲載されました。詳細は革新的複合がん免疫療法(SynerTri®/iCCI)とは何かをご覧ください。
実際の症例も蓄積しています。腹部膨満感で発見された膵臓癌ステージ2の患者さまは、ご本人の希望で兵庫県立粒子線医療センターでの陽子線治療を選択されました。当院では陽子線治療の前に採血と細胞培養を行って樹状細胞ワクチン療法の準備を進め、照射終了後にワクチンとゲムシタビンを開始しています。腫瘍マーカーCA19-9は正常値まで低下し、診断から5年の長期生存が得られました。
当院は粒子線治療の実施施設ではありません。照射そのものは粒子線治療施設で受けていただき、当院が担うのは、その前後の全身治療の設計です。遺伝子検査の結果をもとにした薬剤選択、腫瘍微小環境への介入、免疫療法の組み立て。各療法の詳細は放射線療法・樹状細胞ワクチン療法・免疫チェックポイント阻害薬のページをご参照ください。
ここまでの内容を、診察室で使える形に落とします。次の4つを順に確認してください。
切除可能性分類のどこに当てはまるかを聞く
「ステージはいくつですか」ではなく「切除可能・切除可能境界・切除不能のどれですか」と尋ねてください。膵臓癌の治療方針はこの分類で決まります。腫瘍が腹腔動脈・上腸間膜動脈・門脈のどれにどう接しているかも、あわせて確認しておくと以降の話が早くなります。
遠隔転移の有無を確認する
肝臓・肺・腹膜への転移があるかどうかで、局所治療の意味がまったく変わります。遠隔転移があれば、粒子線治療は保険適用の対象外です。この場合の主役は全身治療になります。
粒子線治療施設への紹介が可能か尋ねる
保険適用の条件は「局所進行性膵癌※手術による根治的な治療法が困難であるもの」です。当てはまる可能性があれば、担当医から粒子線実施施設へ適応判定を依頼してもらってください。導入化学療法をどこまで行ってから照射するかも、あわせて相談する論点になります。
照射のあとの全身治療の計画を確認する
粒子線は局所治療であり、それだけでは膵臓癌は完結しません。その後の化学療法をどのレジメンで、いつから、どれだけ続ける計画かを聞いておいてください。あわせて遺伝子検査(KRAS変異の型・MSI・HER2・BRCA)を受けているかも確認しておくと、次の選択肢を整理しやすくなります。
判断が分かれる領域でもあります。説明に納得できない場合や、施設によって方針が違うと感じた場合は、セカンドオピニオンを取ることも選択肢です。
保険適用の対象は「局所進行性膵癌※手術による根治的な治療法が困難であるものに限る」とされています。つまり、遠隔転移がなく、腫瘍が主要な血管を巻き込んでいるなどの理由で手術で取りきることが難しいと判断された方です。陽子線・重粒子線とも同じ条件で、2022年4月の診療報酬改定から対象となりました。切除可能と判断されている場合や、遠隔転移がある場合は対象外です。まず担当医に切除可能性分類を確認してください。
現時点では、切除可能な膵臓癌を対象に手術と粒子線治療を直接比較し、同等性を証明した無作為化比較試験はありません。そのため、手術が可能な膵臓癌で、粒子線を一律に手術の代替と考えることはできません。一方、粒子線治療が実際に重要になるのは、主として手術で取りきることが難しい局所進行膵癌です。この集団では、重粒子線・陽子線とも良好な局所制御を示す臨床研究が蓄積しています。
わかりません。重粒子線は生物学的効果比と線エネルギー付与が陽子線より高く、理論上は放射線抵抗性の腫瘍に有利とされます。実際、国内の陽子線54例の報告では著者ら自身が「重粒子線の成績のほうが明らかに良好であった」と記しています。ただし両者を直接比較した臨床試験はなく、患者背景も揃っていません。実際の選択は、腫瘍の位置と消化管との距離、施設へのアクセス、全身状態などで決まることが多くなります。
やめられません。粒子線は局所治療であり、手術と同じく遠隔転移には作用しません。膵臓癌の死因の主体は遠隔転移であるため、全身治療である化学療法が不可欠です。J-CROS 1403でも78%の患者で化学療法が併用されており、単群研究のプール解析でも、化学療法を併用した研究群のほうが2年生存率が良好でした(44%対22%)。局所治療と全身治療は、どちらかを選ぶものではありません。
報告はあります。動脈浸潤を伴う膵管腺がんに対し重粒子線を含む集学的治療を行ったのち切除に至った症例の解析では、R0切除率92%、治療開始時点からの3年全生存率79.5%と報告されています。ただしこれは切除まで到達できた方に限った成績であり、強い選択バイアスを含みます。粒子線を受ければ手術可能になる、という意味ではありません。可能性の一つとして担当医と検討する材料になります。
「副作用が少ない」という言い方は正確ではありません。正しくは、正常組織への線量を抑えながら腫瘍へ線量を集中させやすいという物理的な特性があるということです。実際、米国の前向きレジストリではGrade 3以上の治療関連有害事象が認められず、J-CROS 1403でも晩期Grade 3消化管毒性は1%でした。一方で、腹水や消化管出血といった有害事象の報告もあります。膵臓の周囲には胃・十二指腸・小腸という放射線に弱い臓器があるため、リスクがゼロになるわけではありません。
【院長見解】 臨床現場から
照射を検討する方の診察で、私がまず確認するのは、照射野に腫瘍所属リンパ節が含まれるかどうかです。免疫学的に所属リンパ節の温存が望ましいという考えのもと、所属リンパ節をできるかぎり照射野に入れず、切除もしない。私はこの考えを長く守ってきました。免疫学の恩師の教えで、当時は経験則でしたが、2021年に機序が判明しています。粒子線治療そのものは連携する施設で受けていただき、当院が担うのは、その前後に樹状細胞ワクチン療法や抗がん剤をどう組み立てるかです。
膵臓癌は、局所を制圧できても全身で勝負が決まるがんです。だからこそ、粒子線を受けるかどうかという問いだけで終わらせず、その前後に全身治療をどう積み上げるかまで一緒に設計する必要があると考えています。標準治療の全体像は膵臓癌の標準治療【2026年版】に、遺伝子情報を起点にした選択肢の整理は膵臓癌の免疫療法・治療相談にまとめています。
監修医師
矢﨑 雄一郎医師
免疫療法・研究開発
東海大学医学部を卒業後、消化器外科医として医療機関に従事したのち、東京大学医科学研究所で免疫療法(樹状細胞ワクチン療法)の開発に従事。現在はプレシジョンメディカルケア理事長として活躍中。専門分野は免疫療法及び消化器外科。著書『免疫力をあなどるな!』をはじめ、医学書の執筆も手がけ、医療知識の普及にも貢献。免疫療法の開発企業であるテラ株式会社の創業者。